コンシューマー向けの主力SSDをモデルチェンジ
Samsung Electronicsは7月18日、韓国ソウルにて「2013 Samsung SSD Global Summit」を開催した。世界各国のプレス/ブロガーを集めた大規模なイベントだ。同社はそのメインイベントともいえるB2C(コンシューマー向け)セッションにおいて、2.5インチSerial ATA SSDの新製品「Samsung SSD 840 EVO」を発表した。ワールドワイドで8月上旬の発売を予定している。
同社のコンシューマー向けSSDラインアップは、フラッグシップの「Samsung SSD 840 PRO」とメインストリーム向けの「Samsung SSD 840」の2種類を販売中だが、今回発表された840 EVOは840の後継だ。840 PROの下位に位置付けられる。
840 EVOは最新のトリプルコアコントローラと新プロセスルール製造のNANDフラッシュメモリを採用するほか、新たな高速化技術により、従来の840を大幅に上回る性能を実現した。最大1Tバイトモデルを用意するなど、豊富な容量バリエーションや低消費電力も特徴だ。
幅広いユーザー層を想定しており、コストへの意識も強いモデルだが、性能だけ見てもひとくちに「廉価版」と片付けることができないほどの進化を遂げている。
最新のコントローラ&NANDフラッシュを採用
発表会セッションで登壇したジョナサン・ダ・シルバ氏は、840 EVOの性能について、一般ユーザーの利用シーンにおいて効果の高いQD=1のランダムリードで10000IOPS(Input Output Per Second)を達成したこと、そしてシーケンシャルライト性能が高速(250Gバイトモデル以上は520Mバイト/秒)であることを強調した。
ARMベース(Cortex-R4コア)のトリプルコアコントローラが300MHzの「MDX」から400MHzの「MEX」に進化し、ファームウェアも一新されているほか、NANDフラッシュメモリも21ナノメートルから19ナノメートルへと微細化している。
キャッシュ(LPDDR2)の容量は、750G/1Tバイトモデルで1Gバイトの大容量を確保。250G/500Gバイトモデルは512Mバイト、120Gバイトモデルは256Mバイトだ。
840と840 EVOの比較 | ||||||
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シリーズ名 | 840 | 840 EVO | ||||
容量 | 120Gバイト | 250Gバイト | 500Gバイト | 120Gバイト | 250Gバイト | 500G/750G/1Tバイト |
シーケンシャルリード(Mバイト/秒) | 530 | 540 | 540 | |||
シーケンシャルライト(Mバイト/秒) | 130 | 250 | 330 | 410 | 520 | |
ランダムリード 4Kバイト QD=1(IOPS) | 7900 | 10000 | ||||
ランダムライト 4Kバイト QD=1(IOPS) | 29000 | 33000 | ||||
ランダムリード 4Kバイト QD=32(IOPS) | 86000 | 96000 | 98000 | 94000 | 97000 | 98000 |
ランダムライト 4Kバイト QD=32(IOPS) | 32000 | 62000 | 70000 | 35000 | 66000 | 90000 |
※記事初出時、容量の表記に一部誤りがありました。おわびして訂正いたします(2013年7月19日14時30分)
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