米Microsoftが7月18日(現地時間)に発表した2013年第4四半期(4〜6月期)決算は、売上高が10%増の198億9600万ドル、純利益は49億6500万ドル(1株当たり59セント)だった。前年同期はaQuantive買収に伴う営業権減損62億ドルの計上が響き、4億9200万ドルの純損失だった。売上高、純利益ともに、アナリスト予測(売上高が207億ドル、1株当たり純利益が75セント)を大きく下回った。
PC市場低迷によるWindows 8販売の不調に加え、オリジナルタブレット端末「Surface」の在庫評価額引き下げで9億ドルを計上したことも響いた。同社はSurface RTを大幅に値下げしている。
売上高を部門別でみると、Windows部門が6%増の44億1100万ドルだが、Windowsのアップグレードキャンペーンの繰延収入を除く実質的な売上高は6%減になる。
Windows Serverや開発ツールを担当するサーバ&ツール部門は9%増の55億200万ドル。OfficeやDynamics製品を扱うビジネス部門は14%増の72億1300万ドルだが、Officeの繰延収入を除くと2%増になる。
Xbox、Kinect、Xbox Live、Windows Phone、Skypeなどを扱うエンターテインメント&デバイス部門は8%増の19億1500万ドル。BingやMSNなどのオンラインサービス部門は9%増の8億400万ドル。オンライン広告の売上高が11%増加したという。
2013年通年では、売上高は6%増の778億4900万ドル、純利益は29%増の218億6300万ドル(1株当たり2.58ドル)だった。
スティーブ・バルマーCEOは発表文で、Microsoftとパートナー企業は向こう数カ月中にWindows 8.1搭載のタブレットやPCを含む新製品を提供するとし、こうした新製品と先週発表した戦略的な組織再編で長期的な成功を見込めると語った。同氏は、組織再編発表の際に掲げた「個人と企業のための一連の端末とサービス」への注力という言葉を繰り返した。
今後の見通しは、通年の営業経費の見積もりを313億〜319億ドルとした。
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