読者の皆さんは、趣味でスポーツを楽しんでいる人も多いと思うが、仕事や勉強の合間にする程度では、なかなか上達するのは難しいし、スポーツをしている自分の姿を客観的に見ることも少ないだろう。そこで今回は、スポーツ活動を支援をしてくれる、スマホ連携アイテムを紹介したい。
フォーカルポイントが販売している「スイングセンサー」は、Bluetoothでスマートフォンと連携してテニス、野球、ゴルフのスイングを解析できる3Dモーションセンサー。「Zepp Tennis スイングセンサー」「Zepp Baseball スイングセンサー」「Zepp Golf スイングセンサー」という3つのアイテムをラインアップしている。米国では2013年後半、日本では2014年2月に発売した。価格は各2万365円(税込)。
モバイルバッテリーやiPhoneケースなど、さまざまなアクセサリーを扱っているフォーカルポイントがスイングセンサーに着目したのは、「アクセサリーの差別化をしていく中で、アプリ連携する製品を拡充していこうと考えたためです」と、代表取締役 社長 マーケティング本部長の西山和宏氏は話す。特に人気が高いのはZepp Golf スイングセンサーだという。確かにゴルフは1人で打ちっ放し(練習)もできるし、プレイ人口が多いのだろう。「iPhone(4S以降)を後ろのポケットに入れていれば、腰の回転も記録してくれます」(西山氏)
センサーのサイズは約28(幅)×28(高さ)×11(奥行き)ミリ、重さは約6グラム。付属マウントを含むと約18グラムだ。センサーの連続駆動時間は約8時間なので、1プレイするだけなら十分持つだろう。専用の充電器を装着した状態でUSB経由で充電をする。
今回はZepp Tennis スイングセンサーを使ってみたので、事前準備からスイングデータを計測するまでの流れを見ていこう。
まず、付属の「フレックス・マウント」をラケットに取り付け、マウントの中にセンサーを装着しよう。フレックス・マウントはゴムでできており、ぐいっと広げてラケットやバットに装着する。ほかに、両面テープで貼り付ける「プロ・マウント」も別売(税込1620円)で用意している。付属のマウントが使いにくかったら、こちらを使うのも手だ。
スマートフォン側では、記録したデータを閲覧するためのアプリ(無料)をダウンロードしておこう。アプリはiOSデバイス(iOS 7以上)とAndroid端末(Android 4.0以上)向けに用意されている。アプリを起動したら、名前やメールアドレスなどを入力してアカウントを作成する。作成したらメールアドレスとパスワードを入力してログイン。ほかのアカウントを追加することもできるので、1台で複数ユーザーのデータを記録できる。同じアカウントからほかのデバイスでもログインできるので、コートでは大画面で見やすいタブレット、移動中はスマホでチェック……といったことも可能だ。
センサーとはBluetoothで接続するので、スマホのBluetoothをオンにしておこう。続いて、ラケットに取り付けたマウントにセンサーを装着し、「多機能ボタン」と呼ばれる角のボタンを4秒間長押しする。センサーのLEDが点滅し、スマホのBluetooth接続デバイス一覧に表示された「ZEPP」をタップすると、ペアリングが開始する。
これで事前の準備は終わり……ではなく、最後に「キャリブレーション」という作業が必要になる。キャリブレーションは、ラケットに装着したセンサーの向き(どちらが上か下かなど)を把握するためのもの。スマホとセンサーをBluetoothで接続後、アプリ画面左上のセンサーアイコンをタップすると、キャリブレーションが開始する。テニスの場合、ラケットを地面と平行になるよう置くか持てばよい。なお、ラケットを持つ向きやセンサーの向きを変えた場合、もう一度キャリブレーションをする必要がある。これで事前の準備は完了。あとは思う存分テニスをするだけだ。
スイングセンサーは2つの加速度センサーと3軸ジャイロセンサーを内蔵している。テニスなら合計スイング数、活動時間、ショットタイプ、ショットパワー、野球ならバッティング速度、ヒットゾーン時間、ヒット時の角度、スイング軌道、ゴルフならクラブのスピード、ポジション、スイングテンポ、スイング軌道を高い精度で解析してくれる。
記録したスイングのデータはリアルタイムでスマホ側に転送され、クラウド上に半永久的に保存される。ちなみに、スマホとセンサーがBluetooth接続していない状態でも、2000件までのスイングデータがセンサー側に保存され、スマホと接続すれば、保存されたデータがスマホ側に転送される。
データはグラフや3Dアニメーションで確認できる。テニスなら、1ゲームの中でバックハンド、フォアハンド、サーブ、スマッシュを打った割合や、トップスピンやスライスの割合などが円グラフで表示される。データはアプリ内のカレンダーにも記録されるので、プレイ内容を時系列で把握できる。
スイングセンサーを使えば、ラケット、バット、クラブでスイングをする際の癖や欠点を把握しやすくなるので、テニス、野球、ゴルフを続けている人は、スキルアップに活用してみてはいかがだろうか。
関連記事
- ゴルフ、野球、テニス:スポーツのスイングを解析できる3Dモーションセンサー3製品が登場
フォーカルポイントが、ゴルフや野球、テニスのスイングを解析できる3Dモーションセンサー3製品を発売。Bluetoothでスマホアプリと連携し、データを参照できる。 - フォーカル、雨や汗からiPhoneを保護するスポーツアームバンドケースを発売
フォーカルポイントより、iPhone向けスポーツアームバンドケース「Wahoo Fitness SPORTBAND for iPhone」が登場。雨などの悪天候や汗から端末を守る。 - 見て、盛り上がって、上手くなる:テニスショットを即時分析してスマホに表示——ソニーが「Smart Tennis Sensor」を発表
テニスショットをリアルタイムに分析して、スマートフォンに表示するサービス「Smart Tennis Sensor」を、ソニーが発表。ボールの当たった場所や回転の仕方、スイングの速度、ボールの速度などを表示し、撮影した動画と一緒に振り返ることが可能だ。
関連リンク
Copyright© 2014 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.