ココが「○」 |
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・エレガントでモダンなスリムボディ |
・明るく見やすい液晶ディスプレイ |
・クアッドコア搭載の高パフォーマンス |
ココが「×」 |
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・オールインワン構成で価格が少し高め |
・SSDのカスタムメニューも欲しい |
光学ドライブも内蔵するフルスペックの大画面スリムノート
PC USERでレビューするPCは、モバイルノートやタブレットが主流だが、世間では据え置き利用がメインの大画面ノートPC(一昔前の言い方をすれば、A4ノート)が数多く売れている。今回紹介する富士通の「FMV LIFEBOOK AHシリーズ WA2/R」も、そんな幅広いユーザーを対象としたハイスペックな15.6型ノートPCだ。
15型クラスのノートPCとしてはスリムなボディに、視認性の高いフルHD液晶ディスプレイ、クアッドコアの高性能CPU、Blu-ray Discドライブを搭載し、豊富なソフトウェアも付加したハイクラスのオールインワン仕様を特徴としている。
このジャンルはモバイルPCに比べて変化の度合いが緩やかながら、世代を重ねるごとに着実に進化してきた。この2014年夏モデルでは、インテルの新CPU「Haswell Refresh」(開発コード名)を採用したほか、無線LANが高速なIEEE802.11acをサポートしている。
このWA2/Rは、店頭販売モデルの「FMV LIFEBOOK AH77/R」をベースとした直販向けのカスタムメイドモデルであり、富士通 WEB MARTにて販売中だ。メモリ容量やデータストレージなどを選択して注文できる点が、店頭モデルと大きく異なる。
ボディサイズは約377.2(幅)×256.6(奥行き)×16〜23.8(高さ)ミリ、重量は約2.5キロだ。大画面を搭載しているため、フットプリントは大きいが、すっきりと絞り込まれたスリムなフォルムが印象深い。デザインはシンプルでノイズレスを徹底しており、エレガントでモダンなイメージを演出している。ボディカラーはアーバンホワイト、シャイニーブラック、ガーネットレッドの3色が用意されている。
今回試用したモデルはアーバンホワイトだ。ラメ入りで光沢のトップカバーを採用し、上質感がある。また、キーボードベゼル/パームレストに独特の透明感ある素材を利用することで、ボディ端のインジケータ類の光を透けて見せるなど、細かい部分にまでこだわった仕上がりだ。
底面もすっきりとノイズレスなデザインだが、比較的容易にカバーを外すことができ、内蔵バッテリーパックやメモリスロットへ手軽にアクセスできる。バッテリー容量は45ワットアワーで、JEITA 2.0規格による公称駆動時間は約5.7時間(ハイブリッドHDD選択時は約5.1時間)だ。家庭内を持ち運んで手軽に使うには、十分なバッテリーライフと言える。
ボディだけでなく画面も美しい。15.6型ワイドの液晶ディスプレイを搭載し、表示解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)に対応する。光沢仕上げのため、多少照明などの光は映り込みやすいが、明るく鮮やかで視野角も広く、見た目の印象は良好だ。目視では黄色が若干強く見えるが、おおむね素直な色味と言える。
液晶ディスプレイはタッチパネルも備えており、指で画面に直接触れて直感的に操作可能だ。表面は旭硝子の強化ガラス「Dragontrail」に、同社が「サラサラコートディスプレイ」と呼ぶ処理を施しており、剛性や触感にも配慮している。
アイソレーションタイプのテンキー付きキーボードは、キートップの側面を別の色で塗装した「サイドカラードキー」仕様となっており、これもまたエレガントなイメージに貢献している。
フルサイズに近い18.4ミリのキーピッチ、カーソルキーの一段下げた配置、広いパームレスト(実測85〜94ミリ)など、使い勝手にも配慮されており、見た目だけでなく実用性も及第点を与えられる。キーストロークは約1.7ミリと浅いが、キースイッチの感触は若干反発が強めに感じる。ここは長文入力でもしない限り、気にならないだろう。
なお、キーボードの奥にはパイオニアと共同開発したボックス型のステレオスピーカーを内蔵している。音響ソフトウェアとして「DTS UltraPC II Plus」も備えており、ノートPCにしては低音もしっかりと効いた迫力あるサウンドを味わえる。
ポインティングデバイスとしてはキーボードの手前にタッチパッドを装備する。タッチパッドとボタンが一体になったクリックパッド型だが、スイッチの感触がよく、安っぽい音がすることもない。サイズも109(横)×70(縦)ミリと余裕がある。アルプス製ユーティリティが導入されており、Windows 8特有のジェスチャー操作のほか、2本指を使った上下/左右スクロールや拡大/縮小などの機能が利用可能だ。
さらにボディと同じカラーのワイヤレスレーザーマウス(1000cpi)が付属し、こちらの使い勝手もよい。マウスのホイールは上下スクロールのほか、左右に倒す動作でチャーム表示やアプリケーションを切り替えられる。
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