先日、友達に「スマホで撮りたいけどうまく撮れないものって何がある?」と尋ねたら、ほぼ即答で「夕焼けと月」という答えが返ってきたのである。なるほど「夕焼け」も「月」も「きれい」と思ったら撮りたいものなあ。さっと空に向けてさっと撮ってネットに上げたいもの。
わたしの経験上、「きれいな夕焼け写真」って「いいね」が付きやすいのだ。色もきれいだし、いい夕焼けの日って、多くの人がつぶやくからあとになって「え、今日の夕焼けきれいだったん?」ってなることもあるわけで。多くの人が見てくれる。
というわけで今回のお題は「夕焼け」と「夜空」。
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夕焼けを撮る
夕焼けを撮るのは比較的簡単。「画面をタップ」して明るさを調整してやるだけ。
シンプルに行こう。まず単に空を撮ってみる。
黒い雲がぐわっと空を覆っていて、すごい夕立が降ってて、あちゃ、雨じゃん、自転車で駅まで行けるかな、傘はないしな(ちなみに、傘を差して自転車に乗ってはいけません)、でも黒い雲の向こうに夕日が見えてるじゃん。
遅刻しそうだけど、撮りたい!
そんな感じのひととき。しかもエレベーターがくるまでのわずかな間。でもそういう夕刻の雰囲気があまり出てない。
実は夕日はめちゃ明るいのだ。夕日にカメラを向けると、太陽以外は逆光になっちゃうから地面は暗い。で、カメラとしてはどっちに明るさを合わせたらいいか分からず、「どっちつかず」の写真になっちゃう。それがこの例。
ちなみにHDRがかかった方はこちら。もうちょっとましになる。
こういうときはカメラに指示をしてやるのが鉄則だ。この場合、一番撮りたいのは夕日なので、一番明るい太陽のあたりを指でタップして、そこに合わせてくれと指示する。
指タップで指示できるエリアはけっこう広くて、太陽ピンポイントというわけにはいかないが、太陽のあたりを指でタップするとこのくらい違うのだ。
HDRオンの方だとかなり太陽に照らされた雲が復活した上に、黒い雲もほどよく暗くなっていい感じになってきた。これならいけそうだ。
ちなみに、上空に光の点が浮いてるけれども、これは未確認飛行物体でもなんでもなく、なんかの光がレンズ内で変に反射して写っちゃったものです。気にしないでください。
で、さらにこれを夕焼けらしく派手目に仕上げるのである。
撮った写真を加工することに抵抗がある人もいるようだが、あまり気にしなくてよい。フィルタをかけるのも自分のイメージに近づけるために補正を強めにかけるのも構わない。一手間かけるだけでぐわっと印象的になる上に、それを手間暇かけずにできるのがiPhoneのいいところなのだ。
わたしはとりあえずSnapseedを使う。Snapseedの「Tunes Image」で輝度をちょっと下げ、彩度を上げ、少し「暖かさ」を加えてみたのがこちら。
さらにやらかしてみよう。
上空の黒雲が醸し出す不気味さを強調したいなら「DRAMA」フィルタを使うべし。
すると、全体にシャドウ部がぐっと閉まって世紀末っぽい感じになった。SF映画のバッドエンディング的な感じ。上空の雲に白い点がいくつか写ってるのは、多分、雨粒。けっこう雨が降ってたので、それがDRAMAフィルタで強調されたのだ。
今度は逆にHDR風フィルタをかけて疑似HDRな絵にしてみる。「HDR SCAPE」の出番だ。
さすがに、HDR SCAPEはシャドウ部を思い切り持ち上げるのでノイズがすごいことになっちゃうけど(シャドウ部、つまり暗いところにはノイズがたくさん隠れてるのだけど、暗いので目立たないのだ。そこを明るく持ち上げるとノイズが浮いてきてしまう)、ウルトラマンっぽい(?)絵になった。
違いが分かりやすいように、かなり“盛った”ので、けっこう不自然な絵になったけど、実際にはほどほどのところでとどめておきましょうってことで。
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