日本出版インフラセンター(JPO)は6月16日、販売実証事業として、リアル書店で電子書籍の購入ができるサービス「BooCa」の提供を開始した。実施書店は、三省堂書店神保町本店(東京)、有隣堂ヨドバシ AKIBA店(東京)、豊川堂カルミア店(愛知)、本の学校今井ブックセンター(鳥取)の4店舗。期間は2014年11月21日まで。
BooCaは、電子書店で作品をダウンロードするためのコードが記載されたコンテンツカードで、レジで購入することで使用できる。スマートホンなど、QRコードを読み取ることのできるモバイルデバイスの場合は、カード上に記載されたQRコードを利用することで、より手軽にダウンロードすることができる。ダウンロードの有効期限は、購入日から6カ月。対象の電子書店は現在「BookLive!」と「楽天Koboイーブックストア」の2ストアのみだが、参加を希望する電子書店があれば、随時追加していくという。
この日、有隣堂 AKIBA店ではBooCaに関するトークセッションが行われ、植村八潮氏(専修大学教授)、松信健太郎氏(有隣堂 常務取締役)、舟木徹氏(楽天 上級執行役員)、淡野正氏(BookLive! 代表取締役)らが登壇。
「今まで興味はあるが手を出したことのない人たちも、電子書籍を体験してほしい」と松信氏。店頭では電子書籍リーダー端末の販売も行い、必要な人は設定や疑問点について書店員のサポートを受けることもできる。量販店などと異なり、コンテンツにまで踏み込んだ質問にも対応できることが魅力だ。
BooCaに関連したキャンペーンも実施していく。7月には講談社が刊行した書籍の電子版をBooCaで先行配信するほか、PHP研究所のボーンデジタルの書籍を販売予定。さらに、紙版と電子版のセット販売や、キャンペーン価格での販売も検討しているという。
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