EIZOがエンタメ液晶の主力モデルを2年ぶりに刷新
EIZOは6月12日、23.8型フルHD液晶ディスプレイ「FORIS FS2434」を発表した。2014年7月11日に発売する。価格はオープン、EIZOダイレクトでの直販価格は4万7800円(税込)だ。保証期間は5年間。
FS2434は、5月30日に同社Webサイトで予告していた新製品だ。同社のエンターテインメントブランド「FORIS」(フォリス)の新モデルで、2012年7月に発売された「FORIS FS2333」(2013年9月に価格改定してFORIS FS2333-Aと製品名変更)の後継機となる。
FS2333からの主な強化点としては、画面サイズを23型ワイドから23.8型ワイドに大型化、「フレームレス」をうたう超狭額デザインの採用、視認性向上技術の進化、フリッカーフリー表示、USB 3.0ハブ機能、PCから各種設定が行える新ソフトウェアの付属などが挙げられる。
最大の特徴は、左右と上部のフレームがわずか6ミリ(ベゼルが2ミリ、非表示エリアが4ミリ)の超狭額デザインだ。これにより、ボディの横幅を抑えながら、画面への没入感を高めている。また、2台以上を横に並べて設置する場合でも、画面と画面の間のフレームが計12ミリで済むため、マルチディスプレイ環境の構築にも向く。この12ミリという数字は、FS2333の1台ぶんのフレーム(ベゼルが16.6ミリ)より短い。
FS2333で初めて搭載した人間の視覚特性に基づく暗部視認性向上技術「Smart Insight」(スマート・インサイト)は、「Smart Insight 2」に進化した。
Smart Insightは入力映像を毎フレーム解析し、画像で隣接するドットを分析して暗く見づらいエリアを自動判別、ドットごとに個別の明暗調整を行うことで、暗部を明るく見やすく表示する技術だ。特にゲームの暗いシーンを有利に進められる効果が高い。Smart Insight 2では明暗の自動補正に加えて、色合いも補正することが可能になり、ゲームや動画、アニメなどの暗い映像を明るく、しかも高彩度に表示できるようになった。
同社独自の超解像技術「Smart Resolution」と、動画領域のみを自動判別して超解像および視認性向上の処理を行う「Smart Detection」も健在だ。FS2333同様、3つのSmart機能(Insight/Resolution/Detection)を同時利用しても映像信号の処理による表示遅延は発生しない(0.05フレーム未満)ため、入力タイミングがシビアなゲームも含め、さまざまなシーンでの視認性向上、閲覧に最適な表示が得られる。
主にPCゲーム用途を想定したWindows専用の画像調整ソフトウェア「G-Ignition」も新たに付属。マウス操作だけで簡単にカラー調整ができるほか、ゲームプレイ中などにキーボードショートカットで画質設定を素早く切り替えられる。ディスプレイ調整ファイルのインポートにも対応しており、EIZOのゲーマー向けWebサイト「Gaming.eizo.com」では、プロゲーマーや写真鑑賞用の設定ファイルを提供する予定だ。PC以外と接続している場合でも手軽に設定変更が行えるリモコンも付属する。
カラーモードは、User 1、User 2、Game(Dark scene)、Game(Light scene)、Cinema、Web/sRGB、Paperの7つを用意。新設されたGame(Dark scene)は暗いシーンが多いゲーム表示向け、Game(Light scene)は明るいシーンが多いゲーム表示向けだ。
FS2434は液晶ディスプレイ製品としては初めて、MMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」(スクウェア・エニックス)の推奨周辺機器認定も取得。同ゲームのプレイでは、Web/sRGBカラーモードを推奨している。
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