米Googleは6月10日(現地時間)、小型衛星による画像サービスを手掛ける米Skybox Imagingを買収することで合意に達したと発表した。買収は現金で行い、総額は5億ドル。
Skybox Imagingは2009年創業のカリフォルニア州マウンテンビューに拠点を置く非公開企業。自社開発した小型地球観測衛星Skysatによる衛星画像サービスを提供している。Skysatは約100キロの光学系地球観測衛星で、高度約600キロの宇宙空間から解像度1メートル以下の静止画像/動画を撮影できる。2018年までに20機以上を打ち上げる計画としている。
Googleは発表文で、「Skyboxの衛星はGoogle Mapsを最新の画像で正確に保つことを助けてくれるだろう。将来的には、Skyboxのチームの技術により、インターネット接続と災害救助を支援できるようになると期待している」と語った。
Googleはインターネットが普及していない地域へのインターネット環境提供のためのプロジェクト「Project Loon」に取り組んでおり、Skyboxの衛星をこのプロジェクトで活用するようだ。
Project Loonは気流に乗って漂う気球に取り付けたアンテナでインターネット網を構築するというものだが、Googleは4月、このプロジェクトを強化する目的でドローン(無人機)企業Titanを買収した。
米FacebookもGoogleとは別に世界を覆うインターネット網構築プロジェクトに取り組んでおり、こちらは当初からドローンと衛星でネット網を構築するというものだ。
関連記事
- Google、Facebookが交渉していたドローン企業Titanを買収
Googleが、Facebookが買収交渉中と報じられた無人機(ドローン)企業のTitan Aerospaceを買収する。Titanは独立子会社として、Googleの気球式ネット網や飛行風力発電のプロジェクトに参加する。 - 「ドローンは(Googleの)気球よりネット網向き」とザッカーバーグCEO
Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは、“残りの50億人”のための無線インターネット網にドローン(無人機)を採用するのは気球より向いているからと説明。先行するGoogleの「Project Loon」は気球を採用している。 - Google X、“気球式インターネット網”プロジェクト「Project Loon」を発表
Googleが、「誰もがネットに接続する未来」実現のため、アンテナを搭載した複数の気球同士を接続して構築するインターネット網プロジェクトを発表した。既にニュージーランドで実験を開始した。 - Google、地球から雲を消す──Googleマップ/Earthが“雲一つない”衛星写真に
- 米Google、地図サービスで衛星写真の提供開始
関連リンク
Copyright© 2014 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.