「スマートフォンをビジネスに使う」といわれると、とても高度なことをするかのように思えるかもしれません。でも実際には、スマホでメモを取るだけでも立派なビジネス活用の1つといえます。
——と、この手の書き出しで始まる記事は、次に「それでは、『仕事で使えるオススメのメモアプリ5選』をお届けします」というような展開になりがちですが、今回はその一歩手前の文字入力(と日本語変換)について考えてみます。
題して「“スマホ史上最高レベル”と自称する日本語入力システムATOKの最新版『Super ATOK ULTIAS(すーぱー えいとっく うるてぃあす)』は、本当にスーパーでウルトラなのか? ビジネス文書で試してみた」。
Super ATOK ULTIASとは?
Super ATOK ULTIASは、富士通とジャストシステムが“スマホでいかに日本語を入力しやすくするか”を考えて作り上げた新しいATOK。ソフトウエアだけでなく、それを使うハードウエアと組み合わせたときに、どこまで便利にできるかを考えているところがひと味違います。
例えば、地図アプリを使っているのであれば変換候補は地名優先、連絡帳アプリなら人名優先、メールアプリなら話し言葉優先など、目的に応じて辞書が切り替わります。
ハードウエア面では、認識精度を上げてタッチミスや意図しない挙動を減らした「プレミアムサクサクタッチパネル」を組み合わせ、日本語変換の効率を最大限に高めています。
スマホの場合、PCのキーボード入力と比べると、どうしても打ち間違いが発生しがちです。その結果、「予測変換に頼る」ことになりますが、ここで大切なのが予測精度。急いで全文を打つことなく、ある程度の入力で間違いのない文章が予測されるものが“使える”日本語変換ツールだというのは過言でしょうか?
筆者は普段、iPhoneとAndroid端末を使っています。iPhoneで残念なのは漢字かな変換のカスタマイズができないこと。その視点からもSuper ATOK ULTIASの効果をチェックしていきます。
ビジネス文章の打ちやすさは? まずは基本的な入力から
ビジネス文章の特徴は、定型的であり、かつ絶対にミスをしてはならないもの。主に「メールアプリ」が対象となるでしょう。急いで打つことよりも、正確に打つことが重要です。
さっそく「いつもお世話になっております」から始まるビジネスメールを書いてみました。Super ATOK ULTIASの学習内容をクリアして、まっさらな状態です。
「い」「いつ」「いつも」と打っていくと予測がどんどん絞られていきます。初期状態では「いつもお」と入力した段階で目的の文章が出てきました。ビジネスで使うテンプレート文言には強いですね。
2回目以降は、学習機能によって「い」だけで出てきました。これなら間違えようがないですね。
「間違えて覚えさせてしまった単語は残り続けてしまうの?」という不安もあるかもしれません。もしも「学習してほしくない言葉」が候補に出てきた場合は、その候補を長押しすることで学習結果から削除できます。
ビジネスメールによっては、英単語を添える場合もあります。「競合企業」の横にカッコ書きで「Competitor」と書くつもりが、「Competiter」だったら……。本人が恥ずかしいだけでなく、相手からの信頼度そのものが下がってしまうかもしれません。
Super ATOK ULTIASには、読みから正しい英単語に変換する機能があります。「コンペティター」とカタカナで打てば、正しいスペルで変換候補に表示します。
カタカナ語だけではなく、日本語から英単語も変換もできます。例えば「感謝する」と入力すると「appreciate」が候補に出るなど、ちょっと文字数が多く、スペルミスをしがちな英単語でも問題ありません。
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