インターネット広告を悪用してマルウェアに感染させようとする手口に対抗するため、米FacebookやGoogleなどの大手が中心となって、ユーザーの啓発などを目的とした業界団体「TrustInAds.org」を結成した。
同団体にはAOL、Facebook、Google、Twitterの4社が参加。ネットの広告関連詐欺などの不正行為について注意を促す情報を定期的に公開するなどの活動を行い、消費者の啓発と被害防止に努める。
不正広告に関する調査では、GoogleやFacebookの広告プラットフォームが悪用されている実態も判明した。最近では正規の技術サポートサービスを提供すると見せかけた広告で消費者を不正なWebサイトにおびき寄せ、問題解決のためと称してマルウェアをダウンロードさせる手口が横行しているという。
この問題に関連して両社はこれまでに、2400余りの技術サポートサイトに関与していた不審な広告主のアカウント4000件余りを削除した。
一方、Twitterではまだこの手の技術サポート詐欺は発見されていないものの、不正な広告が入り込むの阻止するために積極的な対策を講じる方針だとしている。
ディスプレイ広告に悪質なコードを隠すなどしてマルウェアに感染させようとする手口は以前から存在していたが、手口は高度化の一途をたどっているという。
同団体は、「多くの場合、詐欺広告は一見無害に思えるが、マルウェアに感染させるWebページやフィッシング詐欺サイトにユーザーを誘導したり、偽造品を売りつけようとしたりすることがある」として、ユーザーに注意を促している。
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