「波風立てない存在」「省エネタイプの伸びに期待」——Haswell Refreshの評価
5月11日午後4時1分、インテルの新CPU群「Haswell Refresh」と、最新チップセット「Intel 9」シリーズチップセットを搭載したマザーボードが一斉に売り出された。これまで主流を形成してきたHaswell“オリジナル”とIntel 8シリーズマザーに取って代わる存在で、PCパーツショップのCPUとマザーボードの棚の並びは今後一新されることになる。
店頭の反響はいかほどか。発売直前の空気感を中心に、まずはCPUから見ていこう。
Haswell RefreshはLGA 1150に対応するCPU群で、内蔵GPUやメモリコントローラなどの基本的な仕様は従来のHaswellと変わらない。主な違いには、全体的にクロックアップしたモデルが投入されたことと、末尾SやTなどの省電力モデルの選択肢が充実したことが挙げられる。
例えば、最上位の「Core i7-4790」は、従来の「i7-4770」よりクロックが200MHz高い3.6GHz(Turbo Boost時は100MHz高い4GHz)となっている。84ワットのTDPや8MバイトのL3キャッシュに変化はない。末尾Sのモデルはi7/i5に4種類、Tモデルはi3やPentium、Celeronをあわせて10種類が確認されている。なお、初回入荷でクロック倍率可変な末尾Kのモデルは確認できていない。
こうした顔ぶれから、発売日から一気に売れ出すような爆発的ヒットを期待する声は少なく、発売前にも従来モデルの買い控えが起きたといった話は一切聞かなかった。TSUKUMO eX.は「従来のHaswellから乗り換えたくなる明確な何かがあるわけではないので、お客さんからの事前の問い合わせもありませんし、波風立たずに新ラインアップに移行していくという感じになると思います」と冷静だ。
肯定的なコメントには、じわじわとした伸びを望む視点が多かった。パソコンハウス東映は「今後9シリーズのmini-ITXマザーが増えてくれば、SやTが伸びてくるかもしれないですね」と話していた。
ショップの話を総合すると、今回はCPUよりもマザーボードのほうが街で目立っている様子だ。次はIntel 9シリーズマザーの評判をみていこう。
Copyright© 2014 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.