Microsoftによるサポートが4月9日に終了するWindows XPとOffice 2003について、情報処理推進機構(IPA)は1日発表したセキュリティ注意喚起の中で、別のコンピュータ環境への乗り換えや継続利用する場合の方法を紹介している。
XPとOffice 2003のサポート終了とは、両製品に対するMicrosoftの修正プログラムが提供の提供が4月9日で最後になること。翌10日以降にXPやOffice 2003に脆弱性が見つかっても、修正プログラムは提供されず、脆弱性が放置されたままになる。脆弱性を悪用するサイバー攻撃などに対して無防備になり、マルウェアに感染して情報を盗み取られたり、ほかのコンピュータに対する攻撃の踏み台にされたりする恐れが高まる。
IPAでも「サポート終了製品の使用は推奨しません」と明言している。やむを得ず利用する場合、外部と一切データをやり取りしないことが絶対条件とし、具体的には「インターネットに一切接続しない」「LANから切り離す」「USBメモリなど外部記録媒体に一切接続しない」こと。安全な使用例としては「ワープロ専用機」「オフラインのPCゲーム専用機」を挙げる。
XPからの乗り換えでは目的に応じて3つのパターンを提示し、予算の目安や方法、メリット/デメリットを紹介する。またアップグレードを検討する場合は、Microsoftが提供しているチェックツールを利用するのも手だ。
また、Office 2003の乗り換えではOffice 2007/2010/2013の各バージョンが対象になるが、予算などの制約がある場合は、オープンソースソフトウェアや他社製のオフィスソフトも選択肢になる。ただし製品によっては、ファイルの表示内容がOfficeとは異なったり、一部機能を利用できない場合がある。
このほかに、IPAの注意喚起では「よくある相談」と回答も紹介。「セキュリティソフトが入っていれば、XPを使い続けても安心?」との質問には、「脆弱性を解消できなくなり、危険な状態」と解説している。
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