ソニーの技術とHaswellの新機能を融合した新世代モバイル
6月に入り、Haswellこと「第4世代Coreプロセッサー」を搭載したPCが続々と登場し、話題を集めている。特にUltrabook向けのUシリーズと2 in 1デバイス向けのYシリーズは、従来のチップセット機能をワンパッケージに統合しているほか、画期的な省電力機能を搭載することでアイドル時の消費電力を格段に下げ、バッテリー駆動時間を飛躍的に延ばせるポテンシャルを秘めているのが特徴だ。
ソニーはこの2013年夏モデルのタイミングで、第4世代CoreのUシリーズを搭載するモバイルPCとして「VAIO Pro 11」「VAIO Pro 13」「VAIO Duo 13」を新たに投入する。いずれもHaswellの新フィーチャーを生かしつつ、同社がこれまで培ってきた技術力を惜しみなく投入した意欲的なモバイルPCだ。
特にVAIO Pro 11とVAIO Pro 13は、11型クラスと13型クラスのタッチパネル搭載Ultrabookにおいて世界最軽量(2013年6月10日時点、同社調べ)をうたう、クラムシェル型モバイルノートPCとして注目されている。
今回は6月22日の発売に先駆け、VAIO Pro 11とVAIO Pro 13の店頭販売向け標準仕様モデルと、ソニーストア直販のVAIOオーナーメードモデル(VOMモデル)を入手できた。店頭モデルを中心に、こだわり抜いて設計されたボディをじっくり紹介するとともに、性能や使い勝手、バッテリー駆動時間などを検証していこう。
ちなみに、店頭モデルは13.3型フルHD液晶ディスプレイを搭載したVAIO Pro 13が1モデル、11.6型フルHD液晶ディスプレイを搭載したVAIO Pro 11が2モデルで、2つの違いはタッチパネル搭載の有無のみだ。VOMモデルでは、仕様をカスタマイズして注文できる。
「PCの価値を再定義」して生まれた新世代のVAIOノート
ソニーは、VAIO Pro 11/13(そして同時発表のVAIO Duo 13も)の開発テーマを「PCの再定義」と主張する。スマートフォンやタブレットの普及が進む中で、PCはどうあるべきか、PCは何のためにあるのか。「PCでなければいけない理由」を、開発陣の中でも今一度見つめ直した結果、たどり着いた結論が、「何かを作り出そうとするユーザーのためのクリエイティブなツールになりたい」ということだ。
今の時代にマッチした「最高のクリエイティブツールであるPC」を目指すため、これらのVAIOでは2つのアプローチを行っている。
1つは、スマートフォン、タブレットのユーザー体験を取り込むことだ。バッテリー駆動時間の長さ、タッチ操作、薄さ、軽さ、サスペンドからの高速な復帰。こうしたユーザー体験は、スマートフォンやタブレットが支持されている理由であり、これまでのPCが劣っていた部分でもある。これをスマートフォンやタブレットに近づける方向だ。
もう1つは、そのうえでPCならではの利点を伸ばすことであり、VAIO Pro 11/13では特にキーボードの使いやすさ、文字入力のしやすさに強くこだわっている。VAIO Duo 13は、画面の大きさを生かしたクリエイティビティ、ペン入力の操作性という部分にもさらに注力した。
こうして生まれたVAIO Pro 11/13は「スマートフォン、タブレットのユーザー体験を取り込んだ伝統的なクラムシェル型モバイルノートPCの進化形」、VAIO Duo 13は「Windows 8に最適なフォームファクタとして新規市場を開拓した11.6型スライダーハイブリッドPCであるVAIO Duo 11の進化系」となる。
いずれもソニーが培ってきた技術力、モバイルPC開発のノウハウを惜しみなく注ぎ込みんだ新世代のモバイルPCだ。VAIO Pro 11/13は海外生産、VAIO Duo 13は国内生産(長野県・安曇野市)となる(今回はVAIO Pro 11/13のレビューだが、VAIO Duo 13のレビューも後日お届けしたい)。
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