パナソニックは2014年3月27日、2014年度(2015年3月期)以降の事業方針についての説明会を開催した2014年度は、2015年度で営業利益率5%以上を掲げる中期計画の達成に向けた構造改革を完遂させるとともに、2018年度売上高10兆円達成に向けた成長戦略を仕込む1年と位置付け事業を行う。
2013年度売上高7兆4000億円見込み
パナソニックは2013年度売上高7兆4000億円、営業利益2700億円を見込んでいる。
社長の津賀一宏氏は、「2013年度は財務体質改善、赤字事業の止血、脱・自前主義による成長/効率化、お客さま価値からの逆算による取り組みという4つの重点項目に取り組み、最低限の目標達成ができた」と一定の評価を下した。その上で、迎える2014年度は、プラズマテレビ撤退(関連記事)、半導体事業での工場切り離し(関連記事)といった構造改革中心だった2013年度から一転し、これからの成長に向けた仕込みを中心とした年にしていく。
2014年度に構造改革は完遂
なお、構造改革については、「事業部単位での課題はなくなったが、まだ改革の道筋がついただけで実行する部分や、事業部内での小さな構造改革を必要とする部分は残っており、2014年度に完遂する」とした。
成長に向けた仕込みとしては、まず、営業利益率5%以上などを掲げる2015年度を最終年度とした中期計画目標の達成に向けて「道筋をつける」(津賀社長)。具体的施策としては、リチウムイオン電池事業や空気清浄機事業でこれまでに成果のあった“ビジネス領域の転地”を他の事業でも実施していく。リチウムイオン電池事業では、従来の民生市場向けから産業機器市場向けなどへの“転地”で、空気清浄機では日本市場から中国市場への“転地”で、売り上げ、利益確保に成功したという。2014年度は、液晶パネル事業での民生機器向け市場から産業機器/車載機器向け市場への“転地”など、各事業でより利益が見込める市場への“転地”を進めていく。
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