警察庁は3月27日、2013年のサイバー犯罪の検挙と不正アクセス行為の発生状況を発表した。サイバー犯罪の検挙件数は前年比10.6%(779件)増の8113件で、過去最高となっている。
検挙状況の内訳は、「ネットワーク利用犯罪」が0.6%増の6655件で過去最高となったほか、「不正アクセス禁止法違反」が80.5%増の980件、「コンピュータ・電磁的記録対象犯罪及び不正指令電磁的記録に関する罪」は168.5%増の478件だった。
サイバー犯罪に関する相談件数も9.1%増の8万8463件に上る。内訳は、詐欺・悪質商法に関するものが24.5%増の3万6273件、迷惑メールに関するものは17.5%減の1万682件だった。
また、不正アクセスの認知件数は1700件増の2951件となり、検挙も437件増の980件に達した。不正アクセス後に行われた行為では「インターネットバンキングの不正送金」が44%(1325件)と最も多く、以下は「インターネットショッピングの不正購入(911件)」「オンラインゲーム、コミュニティサイトの不正操作(379件)」「ホームページの改ざん・消去(107件)」「情報の不正入手(92件)」だった。
検挙された不正アクセス行為のうち、ユーザーのパスワード設定や管理の甘さにつけ込むものが79.5%(767件)を占めた。2012年5月の改正不正アクセス禁止法から処罰対象となった「識別符号取得行為」「識別符号保管行為」はそれぞれ2件あり、フィッシング行為も1件検挙された。「連続自動入力プログラムによる不正ログイン攻撃(通称:パスワードリスト攻撃)」による不正アクセス行為は、約80万件に上っている。
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