米Facebookは3月25日(現地時間)、ゴーグル型ヘッドマウントディスプレイ(HMD)メーカーの米Oculus VRを買収することで合意に達したと発表した。買収総額は約20億ドル。取引は4〜6月中に完了する見込みだ。
Oculusは買収完了後も独立企業として存続し、HMD「Oculus Rift」の開発も続ける。FacebookはOculusの製品開発をサポートしていくという。
Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは自身のFacebookで、世界をよりオープンに、つながったものにするというFacebookの使命を果たすための手段として、仮想現実(Virtual Reality、VR)がモバイルの次に来るものであると考えており、VRの旗手であるOculusを買収することにしたと語った。
Oculus VRは2012年創業のカリフォルニア州アーバインに拠点を置く非公開企業。昨年Kickstarterのプロジェクトとしてスタートしたゴーグル型のHMDのOculus Riftで注目を集めた。
ザッカーバーグCEOは、Oculus Riftはゲームコミュニティーから強い支持を受けているが、Oculusはゲーム以外の多様な体験のためのプラットフォーム、特にコミュニケーションのためのソーシャルプラットフォームと位置付けていくという。Oculusのゴーグルを装着することで、例えば、世界中の学生が仮想の教室で一緒に授業を受けたり、仮想の診察室で医師の診断を受けることができると同氏は説明する。
Oculusによると、数カ月前にザッカーバーグCEOとFacebookの幹部数人がオフィスを訪れてOculus Riftのデモを体験し、Oculusのビジョンをより多くの人々に提供するための可能性について話し合ったという。両社は、VRが次世代コミュニケーションツールだという見解で一致したとしている。
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