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謎だらけの「CarPlay」、クルマとスマホの統合をリードするのか?

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 Appleが2014年3月2日(米国時間)に発表した「CarPlay」は、一気に話題をさらった(関連記事:「iOS in the Car」の正式名は「CarPlay」、トヨタや日産、ホンダなど16社が採用)。自動車のディスプレイモジュールと「iPhone」をLightningケーブルで接続すれば、iPhoneアプリを容易にコントロールできるようになる。ステアリングに搭載した専用ボタンを押して、音声エージェント「Siri」を起動することなども可能だ。

技術的な情報に欠けた「CarPlay」の発表

 Appleの発表によって、自動車領域に乗り込むというスマートフォンベンダーの野心がむき出しになった。どれだけコストがかかっても、人気のスマートフォンプラットフォームを自社のクルマに組み込みたいという自動車メーカーの野心もまたしかりである。

 だが、CarPlayの発表は技術的な情報が欠けていることから、解よりも疑問点の方が浮上している。さらに、スマートフォンアプリの自動車への統合をめぐって積もり積もった混乱も見え隠れする。

 まず、今日では、ほぼ全ての自動車メーカーが、自社のクルマに独自のHMI(Human Machine Interface)を搭載している。Appleの新しいHMI(タッチスクリーンなど)を追加したり、AndroidスマートフォンやWindowsスマートフォンなどのHMIをサポートしたりすることは容易ではない。

 IHS Automotiveのインフォテインメント&ADAS部門で主席アナリストを務めるEgil Juliussen氏は、EE Timesに対し、「CarPlayをサポートする自動車でもiOSアプリが動作するためには、アプリ側の修正や改善が必要だと考えられるが、その点についても詳細は明らかにされていない」と述べる。

 実際、CarPlayのプレスリリースでは、自動車で使用できるアプリとして、電話の着信や地図、音楽、音声やタッチによるメッセージ送信など、ごくわずかしか記載されていない。

mm140312_apple2.jpg「CarPlay」のイメージ(クリックで拡大)

 さらに重要なのは、「自動車メーカーが利用できるソフトウェア開発キット(SDK:Software Development Kit)をAppleが作っているかどうかも定かではない」(Juliussen氏)という。同氏は、「比較的短期間でCarPlayに対応させようとするならば、自動車メーカーにとってSDKは不可欠だ」と付け加えた。

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