隠棲していた日系アメリカ人がビットコインの父だとみなされた。彼は南カリフォルニアの自宅から現れたものの、仮想通貨との一切の関わり合いを否定した後、報道陣とカーチェイスを演じ、ロサンゼルスのAP通信の本部に入っていった。
ビットコインの取り引き者らに知られてきたナカモト・サトシ氏は3月6日、Newsweekの記事によって特定された。同誌は写真付きで、ナカモト氏はロサンゼルスの東に位置するカリフォルニア州テンプルシティ在住だと報じた。
6日朝、多数の報道陣がナカモト氏の自宅とされる2階建ての住宅を取り囲んだ。数回ドアベルを押したものの応答はなかったが、誰かが中から外をうかがっていたのか、2階のカーテンが閉められた。
午後、ナカモト氏が姿を現し、報道陣に対し自分はビットコインとは何の関係もないと述べた。そして日本語を理解する人を探し、昼食を求めた。
あるAP通信の記者がこれに応じた。彼らは報道陣を引き連れながら寿司レストランの近くまで向かい、その後ダウンタウン方面に向かった。
ナカモト氏の車を追跡したLos Angels Timesの記者によると、ナカモト氏の車はロサンゼルスのダウンタウンにあるAP通信本部に入っていき、そこで改めてビットコインとの関係を否定したという。
ビットコインの信者たちはここ数週間、攻撃にさらされてきた。世界最大の取引所の1つだったMt.Goxのセンセーショナルに破たんに続き、カナダのFlexcoinも閉鎖された。
ビットコインの信奉者は、ビットコインが世界をまたぐ金融取引をスムーズにするだろうと信じていたが、Mt.Goxの破たんはこの仮想通貨への信頼を揺るがした。ビットコインに反対する人々は、リスクの高い、規制不在の投資だとしてビットコインを批判する。
ビットコインは従来の通貨とは異なり、中心のコントロールから独立したP2Pのネットワークにより売買が行われているデジタル通貨だ。その価値は昨年急上昇し、これまでに造幣されたビットコインの価値は現在70億ドル相当に上っている。
関連記事
- ビットコイン考案者・ナカモト氏を発見? カリフォルニア在住の64歳 米誌報道
ビットコインを考案したとされる「ナカモト・サトシ」(中本哲史)氏を特定したと米誌Newsweekが報じた。別府市生まれで鉄道模型が趣味の64歳だという。 - ビットコインの不正な引き出し相次ぐ、別の取引所にも被害
Flexcoinはサービスの脆弱性を突いてコインを不正に引き出され、別のビットコイン取引所のPoloniexも、コインの12.3%を盗まれたと発表した。 - ビットコインの不正な引き出し相次ぐ、別の取引所にも被害
Flexcoinはサービスの脆弱性を突いてコインを不正に引き出され、別のビットコイン取引所のPoloniexも、コインの12.3%を盗まれたと発表した。
copyright (c) 2014 Thomson Reuters. All rights reserved.
(翻訳責任について)
この記事はThomson Reutersとの契約の下でアイティメディアが翻訳したものです。翻訳責任はアイティメディアにあります。記事内容に関するお問い合わせは、アイティメディアまでお願いいたします。
(著作権、商標について)
ロイター・コンテンツは、トムソン・ロイター又はその第三者コンテンツ・プロバイダーの知的財産です。トムソン・ロイターから書面による事前承認を得ることなく、ロイター・コンテンツをコピー、再出版、再配信すること(キャッシング、フレーミング、又はこれらと同等の手段による場合を含む)は明示的に禁止されています。トムソン・ロイターは、コンテンツの誤謬又は遅延、或いはコンテンツに依拠してなされたあらゆる行動に関し一切責任を負いません。 Reuters(ロイター)及びReuters(ロイター)のロゴは、トムソン・ロイター及びその関連会社の商標です。ロイターが提供するその他のメディア・サービスについてお知りになりたい場合は、http://about.reuters.com/media/をご参照ください。