「ビットコイン銀行」のサービスを提供していた新興企業Flexcoinが3月4日、サイバー攻撃を受けて896ビットコインを盗まれたと発表した。「損害を回復するためのリソースも資産もないことから、即時閉鎖する」と宣言している。
896ビットコインは現在の相場で約60万米ドルに相当する。FlexcoinのWebサイトに掲載された告知によると、3月2日に攻撃を受け、同社が提供するビットコイン用オンラインストレージの「ホットウォレット」に預けられていたビットコインが全て盗まれた。
一方、オフラインの「コールドストレージ」は攻撃を免れたといい、こちらに預けられていたビットコインは顧客の身元を確認したうえで返還する方針。
Flexcoinのサービス利用条件には、「ビットコインをハッカーや侵入者から守るためのあらゆる措置を講じているが、Flexcoinシステムに保存されたビットコインについて、Flexcoinは一切の保証責任を負わない」とする項目が含まれていた。
ビットコインを巡っては、大手取引所の「Mt.Gox」がサイバー攻撃を受けてユーザーが預けていたビットコインを盗まれる事件があり、同取引所を運営するMTGOXが経営破綻した。
Flexcoinは2月25日の時点でTwitterに、「MtGoxの閉鎖は残念だが、Flexcoinは何も失っていない」とツイートしていた。
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