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「MWC 2014」で注目すべき5つの動向

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 モバイル通信機器の国際展示会「Mobile World Congress 2014」が、スペイン バルセロナで2014年2月24〜27日に開催される。数多くの来場者が集まり、未公開のデモに関するさまざまな臆測が飛び交うなど、会場は多くの情報であふれ返ることだろう。

 例えばNokiaは、同社にとって最初で最後となるかもしれないAndroidスマートフォンを発表するようだ。Nokiaは2013年9月、同社の携帯電話機部門をMicrosoftに売却する契約に合意しているが、今回発表予定の新型端末は、それより前に開発されたものだという。また、Samsung Electronicsは、2014年2月24日に開催予定の新商品発表会「UNPACKED 2014」において、最新スマートフォン「GALAXY S5」を発表する予定である。またソニーも、将来の展望が定まらない状況にある中、新しいモバイル機器を発表するようだ(関連記事:ソニーは民生機器から脱却すべきか?)。

 多くの消費者にとって、真新しいデバイスに関する情報として重要なのは、画面の寸法やアプリケーションプロセッサの種類、外観、色などだろう。ただ、本稿では、今回のMWC 2014において明示されるであろう今後の動向として、重要な点を5つ取り上げていきたい。

【1】“モノ”をつなぐ

 これまでのMWCは、スマートフォンが“唯一の見どころ”だった。だが、そうした状況が変わりつつあるという点が、今回のMWCの最も重要な動向として挙げられる。

 こうした見方は、一部の携帯電話機メーカーに対して厳し過ぎるのかもしれない。しかし実際のところ、通信事業者は、売上高を増加させなければならないというプレッシャーにさらされながら、自社のネットワークを携帯電話機以外の製品に活用するための方法を模索しているところだ。例えば、自動車やスマートビル、スマートシティ、ウェアラブル機器などが挙げられる。

 通信事業者は現在、次なる成長のチャンスを見いだすべく、スマートフォン以外の分野にも、注力する対象を広げている。今後は、新しいプラットフォームを選択したり、特定のパートナーシップを構築したりすることに力を入れていくだろう。その一例として、AT&TのCEO(最高経営責任者)であるRalph de la Vega氏と、ドイツの自動車メーカーAudi(アウディ)の会長を務めるRupert Stadler氏が、「2014 International CES」において共同で登壇したことなどが挙げられる。

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【2】iOSとGoogleによる業界秩序が崩壊?

 2つ目は、スマートフォン向けモバイルOS市場の変化である。現在、同市場で圧倒的なシェアを占めているのは、「iOS」とAndroidだ。だが、そうした状況は終わるだろう。正確には、“iOS対Android”という図式がなくなるのではなく、「Firefox OS」が世界市場で存在感を増していくということだ。

 Firefox OSは、MWC 2013における大きな目玉であったが、その後の1年間では市場に旋風を巻き起こすには至っていない。しかし、業界アナリストの間では、「Firefox OSが現在の失速状態から抜け出す日は近い」という声も聞かれる。

 Samsungなどが中心となって開発を進めている「Tizen」も、注目を集めてきたモバイル向けOSの1つだ。MWC 2014では、詳細が明らかになるだろう。もしSamsungが、Tizenを搭載した新型スマートフォンを披露しなかったとしたら、「Tizenは本格的に世に出る前に終わった」とみなしてもいいのかもしれない。

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