米Facebookは2月19日(現地時間)、モバイルメッセージングアプリを手掛ける米WhatsAppを買収することで合意に達したと発表した。買収総額は現金と株式を合わせて160億ドルに上る。Facebookによる企業買収としては過去最高額だ。
WhatsApp MessengerはLINEと競合の、iOS、Android、Windows Phone、BlackBerryで利用できる無料のメッセージングアプリ。2年目からは年額0.99ドル掛かるが、広告は一切表示されない。LINEと同様に、端末のアドレス帳と連係し、電話番号をアカウントとして利用する。昨年12月に月間アクティブユーザー数が4億人を突破し、現在は4億5000万人になっている。
2012年に10億ドルで買収したInstagramと同様に、WhatsAppは独立したサービスとして運営していく。
Facebookには「Facebookメッセンジャー」という自前のメッセージングアプリがあるが、当面は2つのサービスを統合する計画はないようだ。
Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは自身の投稿で「WhatsAppはFacebook傘下で独立して運営される。同社のロードマップに変更はない」とし、「FacebookメッセンジャーはFacebookの友達とのコミュニケーションに使われており、WhatsAppはユーザーの全連絡先と、グループとのコミュニケーションに使われている。2つのサービスは目的が違うので、今後も双方に投資していく」と語った。
WhatsAppのジャン・コウムCEOは公式ブログで、この取引がユーザーに与える影響はないと語った。「今後もコミュニケーションが広告に邪魔されることはない」と確約している。
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