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第3回 ThinkPad Helixを「ThinkPad視点」でチェックしてみた(後編)

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もっとじっくり「ThinkPadユーザー視点」でチェックする

photoレノボ・ジャパン「ThinkPad Helix」

 続いて、もっとじっくりThinkPadユーザー視点で「ThinkPad Helix」の各部分をチェックしていこう。

 ThinkPadユーザーとして最もこだわりたい部分、それはやはり「キーボードとトラックポイント」である。ThinkPad Helixはポインティングデバイスとして赤ポッチのトラックポイントとジェスチャー操作対応の「5ボタンクリックパッド」、さらにデジタイザーペンを備える。

 さて、伝統的なThinkPadシリーズのトラックポイントは、「G」「H」「B」キーに囲まれた中央部に赤ポッチことポインティングスティックを、スペースキーの下に左右、中央(スクロール操作用)のクリックボタンがあり、中央ボタンを押しながらポインティングスティックを操作することで、Webブラウザなどでのスクロール操作を可能とする。もちろんThinkPad Helixもポインティングスティックは健在だ。

 ただ、3つのクリックボタンがクリックパッドと統合されたのが大きな違いである。独立したボタンではなくなり、クリックパッド全体をボタンとして認識する(クリックパッドごと押せる)機構を新たに取り入れた。パッドのどこに触れながら押したかによって、右クリックなのか左クリックなのか、センターボタンなのかを識別する仕組みだ。

photoトラックポイントの“赤ポッチ”は健在。トラックポイント用クリックボタンは独立ボタン型からクリックパッドに統合した仕様に変更された
photoThinkPad X1 Carbonのキーボードと比較

 まずは独立ボタンがなくなったことで、見た目としてはとてもすっきりとしたイメージとなった。実際に触れても、“押せる”クリックパッドのボタン感/クリック感はどこを押してもほぼ同じ抵抗感にうまく調整されており、押す行為としての違和感は少ない。

photophotoクリックパッド全面を押せる機構を採用。クリック感は上々である
photoトラックポイント用クリックボタンの認識範囲は通常/大より選択できる。マウス設定からクリックパッド(あるいはトラックポイント)のみを無効にすることもできる。クリックパッドをオフにしてもトラックポイント操作のための機能はもちろん維持される

 ただ、これまでのタイプと使い勝手は意外と異なる。パッド面上部中央にある7つの小さな突起によりセンターボタンの位置を触れて確認でき、クリックボタンとして触れたことを認識する範囲は標準/大サイズで調整できる。ただ、やはり物理的なボタンではないのでブラインドタッチ入力時にふと指が中央寄りになってしまうと右クリックのはずが……あれれ。となってしまうシーンがあり、最初は少し戸惑った。

 改めて従来のトラックポイント用クリックボタンは実によくできたデザインで、中央ボタンは上部に凸部、左右ボタンは下部および内側がラウンドするように凸部があったので、その端を無意識に探るよう、1センチほど指をずらすだけで操作できた。

 一方、ThinkPad Helixの新トラックパッドはそんな凸部/ボタン部がはっきりしていないことに加え、慣れないうちは意識的に指の位置を決めて押さないと誤操作となってしまう可能性が高い。これは……今回のレビューを行っていく上で慣れるだろうか。もちろん基本的な操作方法は従来と同じなので、トラックポイントを活用するThinkPadユーザーであれば操作そのものは違和感なく行えると思う。


photoクリックボタンを無意識に操れるようになるまで少し慣れが必要かもしれない。ホームポジションに置いたまま親指を開閉するイメージでクリック操作するときちんと認識されやすくなるな、という感じ
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