米Googleのフランスでの検索トップページに2月8日(現地時間)、同社が仏政府当局から15万ユーロ(約2100万円)の罰金を科せられたという告知が表示された。同国の個人情報保護のための独立行政機関CNIL(情報処理・自由全国委員会)の詳細ページへのリンクも含まれる。
これは、Googleが2012年1月に発表し、同年3月に実施したプライバシーポリシー変更が、フランスのプライバシー保護法に違反してるとして同国政府が下した決定に従ったもの。リンク先はCNILが1月8日に発表した決定の詳細になっている。この決定は、Googleに15万ユーロの罰金とともに、通知から8日以内に48時間Google検索のトップページにCNILの決定を告知するよう求めている。
CNILの発表文によると、オランダは昨年11月に、スペインは12月に、それぞれ同様の決定を下しているという。
問題視されている更新では、それまでサービスごとに管理されていたユーザー情報が、1つのアカウントで利用する複数のサービスを横断して収集されるようになった。これにより、例えばGoogleカレンダーに入力したスケジュールに基づいてGoogle Nowにプッシュ通知を表示するといったサービスが可能になった。CNILはこの変更に当たってGoogleがユーザーに十分情報提供していない、データの保有期間を明示していないなどの点が法律に違反しているとしている。
Reutersによると、Googleはこの決定に対し上訴し、トップページでの告知掲載延期を求めたが、仏裁判所は2月7日、係争中であってもWebサイトでの告知をするよう命令した。GoogleはReutersに対し、命令に従って告知を掲載するが、裁判を続けると語った。
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