東芝は6月5日、第2世代となる“レグザサーバー”「DBR-M490」を発表した。先代「DBR-M180/M190」以来1年半ぶりのモデルチェンジとなり、一時録画するストレージ容量やチャンネル数を柔軟に選択できるカスタマイズ性の高い“全録”マシンに進化した。6月20日からオープンプライスで販売される。店頭では17万円前後になる見込みだ。
複数の放送番組を常時録画する全録機能「タイムシフトマシン」を搭載したレコーダー。番組ごとに録画予約する必要はなく、録り逃しも発生しないのはレグザと同じだが、専用機らしく高機能になっている。まず従来機で要望の多かったBS/CS110度デジタル放送の全録に対応し、基本6チャンネルのうち3チャンネルまでBS/CS110度放送局に設定できるようになった。一方で通常録画も地デジ/BS/CS110度対応のトリプルチューナーとなり、タイムシフトマシンとは別に3番組の同時録画(従来は2番組)が可能だ。東芝によると、「6チャンネルのタイムシフトマシンに、トリプルチューナーの『DBR-T360/T350』が同居しているようなイメージ」という。
HDDは3台を内蔵しており、総容量は5Tバイト。このうち4Tバイトをタイムシフトマシン、1Tバイトを通常録画に割り当てている。タイムシフトマシンは6局それぞれを最長約17日間ため込むことができるが(約3.5Mbpsの「AVC最低画質」使用時)、一方で放送波をそのまま記録する「DR放送画質モード」を使用できるのもレグザサーバーの特長だ。この場合、地上デジタル放送は約3.5日、BS/CSデジタル放送では約2.5日となる。
また大きな進化点の1つに、USB外付けHDDを使ってタイムシフト録画容量をプラスできることが上げられる。本体背面にはタイムシフト録画専用のUSBポートを備え、市販のHDDを接続すれば、まるごと録画できる日数を増やすことが可能だ。例えばアイ・オー・データ機器の「AVHD-UR2.0B」(2Tバイト)をプラスすると容量は合計6Tバイトで、AVC最低画質モードなら1チャンネルあたり約26日ぶんに延びる。なお、通常は内蔵した2台のHDDに3チャンネルずつ録画するが、外付けHDDを接続した場合には、各内蔵HDDから1チャンネル減らし、計2チャンネルぶん外付けHDDに割り振る仕様になっているため、追加するHDDの容量(と長時間録画モード)次第でチャンネルごとに録画日数に差が生じることになる。
さらにユニークなのは、通常録画用に用意された3つの3波チューナーのうち、2つまでをタイムシフトマシンに“流用”できることだろう。このとき、全録できるチャンネル数は最大8となり、このうちBSやCS110度の放送局は最大5つまで設定できる。また、流用時には通常録画用の1TバイトHDDから一緒に流用するHDD容量を250Gバイトから750Gバイトまでの間で指定できる仕組み(25%、50%、75%)。流用した2チャンネルは「DRモード」しか使えないという制約もあるが、今までにない柔軟さを手に入れた。
「進化したタイムシフトマシンは、“6チャンネル17日分”をベースに、容量とチャンネルを“増やす”という要素をプラスした。ちょっと複雑だが、自由度の高いシステムにより、さまざまな視聴ニーズに応える録画環境を構築できる」(東芝)。
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