Googleが提供している、レストランなどの店内を360度見渡すように確認できる「おみせフォト」。アイティメディア社内も一部が公開されています(ねとらぼ編集部のオフィスがGoogleストリートビューに登場 360度ぐるっと公開中です!)。
おみせフォトのサービスは2010年5月に開始され、当初はGoogleのスタッフが撮影をしていましたが、2012年5月からは撮影を行う「認定パートナー」の募集を開始し、掲載件数の増加スピードを速めています。今回はレストランでのおみせフォト撮影にお邪魔し、どんな機材でどのように撮影しているのかを見てきました。
おみせフォトの撮影にお邪魔したのは、広尾のピッツェリア「Sole & Luna」。“野菜を食べる”ピッツアが人気のお店です。収容人数は30人ほどと大規模なお店ではありませんが、テラス席もあり、開放的な雰囲気が特徴です。
おみせフォトの撮影は、Googleストリートビューの撮影を行ういわゆる“Googleカー”のような特殊な機材を用いず、一般的な一眼レフで行います。今回はキヤノン「EOS Kiss X5」とシグマ「8mm F3.5 EX DG CIRCULAR FISHEYE」の組み合わせでした。特殊な機材ではなく一般的な機材を使う理由は入手性。おみせフォトは全世界で展開するサービスなので、撮影機材の入手性を重視した結果だそうです。
アイティメディア社内を撮影したカメラマンさんは「EOS 7D」をボディとして利用していました。機材については“これだけ”と限定されているわけではなく、Googleが用意する「利用可能機材リスト」から選択すればよいとのことでした。
この魚眼レンズ装着カメラを三脚に固定、1カ所につきカメラの向きを回転させながら360度をカバーするために4カット撮影します。撮影自体は特殊なことはなく、強いていえば必ずレリーズを使うこと、縦位置で撮影することぐらいでしょうか。お店フォト撮影用の細かな設定などは教えて頂けませんでしたが、シャッター音からすると、ブラケット(露出ブラケット)撮影をしているようでした。
撮影を担当したアリスキャリアサービスの中島さんによれば、5〜6歩に1ポイントの割合で撮影していくとのことで、通常は1時間ほどの作業時間を確保するそうです。ただ、美容院など大きな鏡のあるお店、個室居酒屋のように間仕切りの多いお店、入り組んだ間取りになっているお店では撮影に時間がかかることもあるそうです。今回のお店は店内のスペースがほぼ真四角でしたので、拍子抜けするほどの早さで撮影は終了しました。
お店フォトはGoogleが提供する他サービスとの連携が図られているのも特徴で、今回の例でいえば「Sole & Luna」とGoogleで検索すると、検索画面右から「おみせフォト」へのリンクをたどれるほか、Googleマップでは店の前に来たときに現れる「>>」をクリックすれば店内の様子を確認できるようになっています。
おみせフォトは実際の撮影を担当する認定パートナーの存在もあり、現在世界で10万件以上、国内でもすでに数万件が公開されており、その数は増え続けています。今回の撮影を担当したアリスキャリアサービスの河原塚氏(おみせフォト事業部 営業担当マネージャー)は「月100件」を目標にしているといいます。
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