米Googleは1月29日(現地時間)、傘下のMotorola Mobilityを中国Lenovoに売却することで合意に達したと発表した。買収総額は29億1000万ドル。
GoogleはMotorolaの特許ポートフォリオの大部分を保有し、LenovoはGoogleからライセンスを受けることになる。LenovoはMotorolaのブランド、製品、2000件以上の特許を取得する。
Lenovoはこの買収により、スマートフォンの新興国市場に加え、欧州や北米などの成熟市場でのシェアも拡大するねらい。
Lenovoは最近、米IBMからサーバ事業を買収したばかりだ。
Lenovoは2005年にIBMから買収したPC事業部をThinkPadブランドを生かして運営している。Googleのラリー・ペイジCEOは発表文で、「LenovoはMotorolaをAndroidエコシステムの主要メーカーに育て上げるノウハウを持っている。この取引により、GoogleはAndroidエコシステム全体のイノベーションに注力できるようになる」と語った。
同氏はまた、ウェアラブルやスマートホームはモバイル事業とはまったく異なるものであり、こうした成長分野の新製品をユーザーに提供していく方針は変わらないと説明した。
米Googleは2012年5月にMotorolaを125億ドルで買収した。特許ポートフォリオの獲得がねらいとみられたが、買収後も「Moto X」や「Moto G」などのAndroid搭載スマートフォンを発売していた。
Motorolaは第3四半期(7〜9月)、5億2700万ドルの営業損失を出しており、同四半期に約1500人のMotorolaの従業員が削減された。
The Vergeによると、Motorolaの研究開発部門はGoogleにとどまり、Androidチームに組み込まれるという。同部門では、Androidベースの組み立てスマートフォンプロジェクト「Ara」が進行している。
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