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全天球カメラ「RICOH THETA」でワンショット360度パノラマ撮影を試す【後編】

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 周囲360度をシャッターボタン1つで撮影できる、リコーの全天球カメラ「RICOH THETA(リコー・シータ)」(以下、THETA)。2つの超広角レンズが搭載され、その形は従来のカメラとは大きく異なる。

hi_th01.jpg全天球カメラ「RICOH THETA」。側面にあるシャッターボタンを押すと、上下前後左右合計360度の全空間を2つのレンズで約180度ずつ分担して1度に撮影。画像処理でつなぎ合わせ、本体内部に1枚のパノラマ写真データとして保存する

仕事にも使えそう

 前編で紹介したように、THETAは斬新でユニークな画像を撮影できるのが魅力のカメラだ。これをスナップショット用、SNS投稿用と捉えても面白いが、業務現場での活躍も期待できる。そこで後編では、ビジネスシーンのどんな用途に向いているかを考えてみた。

不動産業

 不動産業では、販売物件をいかに魅力的に顧客に見せるかが重要になる。物件をTHETAで撮影して、臨場感や迫力のあるパノラマ写真で公開するというのはどうだろう。

shk_suzuki_room.jpg筆者のマンション(クリックでパノラマのサイトに飛びます)

旅行業、ホテル、レストランなどショップ

 観光地の風景や施設の写真を、臨場感のあるパノラマで見せるのにもTHETAは向いている。

shk_suzuki_sagradafamilia.jpg友人が撮影したサグラダファミリア内部(クリックでパノラマのサイトに飛びます)
shk_suzuki_parkhoteltokyo.jpgパークホテル東京のロビーにて(クリックでパノラマのサイトに飛びます)
shk_suzuki_kagaya.jpg和倉温泉 加賀屋にて(クリックでパノラマのサイトに飛びます)
shk_wakura.jpg和倉温泉 加賀屋姉妹館「あえの風」にて(クリックでパノラマのサイトに飛びます)

施設内の案内をパノラマ画面で

 駅構内やホテル、商業施設、オフィスビル、商店街などでの道案内や施設案内にパノラマ画面を使うと、とても直感的で分かりやすい案内ができそうだ。特にsphereやGoogleマップとの組み合わせは、便利に使えそうだ。

 今回はAdobe Photoshopを使い、THETAの画像ファイル(JPEG形式)に矢印や説明を入れてみた。実際にパノラマ画像として3つのサイトに登録したのでご覧いただこう。THETAの画像の水平部分に文字を入れると、パノラマ表示になったときにもあまり歪まないので、思ったより違和感を覚えずにすむようだ。

shk_tokyostation.jpg東京駅構内。theta360.comの場合(クリックでパノラマのサイトに飛びます)
shk_tokyostation02.jpg東京駅構内。sphereの場合(クリックでパノラマのサイトに飛びます)
shk_tokyostation03.jpg東京駅構内。Googleマップの場合(クリックでパノラマのサイトに飛びます)

イベント業

 展示会、セミナー、ワークショップ、コンサート、その他イベントでの様子をTHETAで撮影すれば、臨場感のあるPRができそうだ。すでに、スバルがモーターショーでのプロモーションに使った事例がある。

その他

 THETAは、幅広い業種・業務で使えそうだ。例えば私のような執筆業の取材でも、現場で自分が気づかなかった点まで撮影できることがある。現場の様子を詳細に、そして具体的に思い出しながら記事を書くのにとても役に立ちそうだ。

 またWeb上で見かけて驚いたのは、大きく開いた口にTHETAを入れて撮影した事例だ。照明等に工夫が必要だが、虫歯や治療の跡の状況がつぶさに分かるのがすごい。今回その写真の掲載は遠慮させていただいたが、まさに斬新な「視点」である。素人考えではあるが、歯科の診察にもTHETAは使えるのではないかと感じた。そして、アイデア次第で斬新な「視点」は他にもあるだろう。

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