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第172回 雪景色と雰囲気の関係

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 冬なのでやはり雪でしょう、ってことで、東京から日帰り、しかも電車で行けるところという観点からちょっと出掛けてきた。

 雪景色はどうしても青白くなりがちで、しかも雪の白さにひっぱられて暗く写りがち。多くのデジカメ(特にコンパクトデジカメ)のスノーモードは色と明るさ(露出)を補正してそれっぽく撮ってくれるモードなのだけど、同じ雪景色でもそのときどきで残したい雰囲気って違うわけで、自分がその場で感じたイメージを大事にしたいよね、ついでに雪景色に電車って似合うよね、という話です。

雪と電車は妙に似合う

 とりあえず、寒いところで撮影するときに大事なのは防寒。じっとタイミングを待ったりするので、足先や指先の保温は大事。

 まあ人間の防寒は各自やるとして、カメラ側としては一番簡単なのは防じん防滴なカメラを持って行くこと。最近はミドルレンジの一眼レフならたいてい防じん防滴なのでそういうのがあればよし。ついでにレンズも防じん防滴だと望ましい。レンズ交換時に中に雪が入らないように注意する必要があるけど。

 けどまあ、ムチャしなければ大丈夫。雪降る中を持ち歩くときは裸ではなくケースに入れるとかそんな感じで。

 雪国へ行くときに一番重要なのはバッテリー。寒冷地だと体感できるレベルの早さでバッテリーが減る。それはもう「え、もうこんなに?」というレベルで速い。予備バッテリーは冷やさぬよう、上着の内ポケットなどにいれておくのがよし。

photo今回メインで使った防じん防滴&耐寒のミラーレス一眼(オリンパス OM-D E-M1)と防じん防滴レンズ、それに予備バッテリー2つ。

 このくらいまでくれば雪があるかな、とJR上越線でたどり着いたのが水上。線路が真っ白で雪が舞ってて、乗ってきた車両が緑とオレンジに塗り分けられた国鉄時代を思い起こさせる115系、となれば撮るでしょう。あの色が雪の中で映えるのだ。

photoもっと遠くから望遠で撮りたいところだけど、ホームからなのでそうもいかずこんな感じで

 そういうときはちょっと構図を考える。縦にしてみたら後ろの山がきれいに入ったので縦位置で撮り直し。山が入るだけで、その場所の雰囲気がぐっとでる。雪と山のカップリングは大事。

 今回、電車を撮りにここまで来たわけじゃないんだけど、水上駅にSL広場があると聞いたらそれも撮っておこうと思うじゃない。で、雪の中に黒い蒸気機関車っていいよなと行ってみると……シートがかけられてました。とほほ。

photo

 実際に運行されている車両だからでしょう。正面から見るとよけいむなしいのだけど、雪の中に黒い蒸気機関車が……というシーンを想像しつつ。

photo

 それもこれも事前調査なしでふらっと行くからですな。まあしょうがない。

 と思ってたら、妙にモダンな貨物列車が。JR貨物のブルーサンダー(ECO-POWER ブルーサンダー)だそうです。ちょうどいいところに止まっててくれまして、これを撮れたのでよしとしよう。

photo

 って、電車を撮りに行ったわけじゃないんです。

 いやほんとに電車を撮りに行ったわけじゃなかったのだけど、ぶらぶら歩いてたらたまたま、1時間に1本の電車がいい具合に来てくれたので連写モードでつい。

photo

 少しはこの連載っぽい話をしておくと、昼間の電車の写真は少しプラスの補正で明るく。雪の白さをより際立たせて、より晴天っぽく見せるために。雪の微妙な陰影を出したいときや、構図に雪の占める割合が少ない(つまり、雪の白さに露出がひっぱられない)ときでない限り、雪の白は多少トバしてもよいかと。

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