KDDIは1月22日、春モデル5機種を発表した。国内初の曲面スマートフォンなどをラインアップ。LTEネットワークのつながりやすさや学生向けの優遇プランなどを打ち出し、最大の商戦期・春を迎え撃つ。
「ドコモさんからiPhoneが出て三社横並びになったという声が聞こえてくるが、そうじゃない」と田中孝司社長は主張。ほか2社との違いとして田中社長があげるのは、実人口カバー率99%(3月末予定。12月末時点では98.7%)という800MHz帯LTEエリア、「auスマートパス」「auスマートバリュー」など独自サービスや料金プラン、「学割」を中心とした学生向けサービス、「isai」などオリジナルモデルを含む端末ラインアップだ。
春モデルには、国内で初めて曲面ディスプレイを搭載したAndroidスマートフォン「G Flex」(韓国LG Electronics製)、6.4インチフルHDの大画面スマートフォン(ファブレット)「Xperia Z Ultra」、狭ベゼルで大画面とコンパクトを両立した4.5インチフルHDディスプレイ搭載「AQUOS PHONE SERIE mini」、初心者向けスマホ「URBANO L02」、IGZOディスプレイ搭載タブレット「AQUOS PAD」を投入した。
新端末のキーワードは「大画面」だ。「日本ではタブレットは厳しいのではないかと思っていたが、大画面の伸びは数字上もはっきりしてきた。顧客が大画面に少しずつシフトしているのではないか」と田中社長は話し、「Xperia Z Ultra」のようなファブレットやタブレットの需要拡大を期待する。
春からスマートフォンを購入する学生をターゲットにした施策も。学生と家族の基本料金などが無料になる「学割」の提供、全国の全大学(772大学1186キャンパス)のLTEエリア化完了、契約者向けの自転車保険無料提供、スマートパスユーザーの受験生向けに、合格祈願を代行するサービスなどを提供する。
NTTドコモがiPhoneに参入して以来、携帯3社の端末ラインアップの違いが薄くなり、サービスやネットワーク品質の違いも見えづらくなっている。田中社長は「2013年はドコモさんがiPhoneに参入し、大きな転換点となった。当社の競争力は落ちていないが、流動市場は小さくなってきている。auらしさが何かを自分自身にもういちど問いかけ、同質性の中の違いを追求していきたい」と話している。
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