台湾MSIは、先ごろ米国で開催されたInternational CES 2014においてプライベートスイートを設け、これから市場投入する製品を披露した。
自作PC市場向けには、Mini-ITXマザーボードや、AMDの最新APU“Kaveri”(カヴェリ)に対応した製品群を強化。また、未発表のAMD省電力APU“Kabini”(カビニ)対応の「Socket AM1 Mini-ITXマザーボード」も公開されている。
AMDのKaveri対応マザーボードとして、Mini-ITXマザーボードの「A88XI」とmicroATXマザーボードの「A88XM Gaming」、「A88XM-E45」を展示。いずれも、チップセットにAMD A88Xを採用し、オーバークロック動作ながらデュアルチャンネルDDR3-2400動作をサポートする。また、A88XM Gamingでは、SATA 3.0 ×8ポート、USB 3.0×6ポート、USB 2.0×8ポートをサポートするという。
同社関係者によれば、KaveriのConfigurable TDPに対応し、省電力動作とアグレッシブなオーバークロック動作を用途に応じて使い分けられるよう、同社おなじみにMilitaly Class 4コンポーネントなどが採用される。
また、同社は“Socket AM1”対応Mini-ITXマザーボードの「AM1I」も参考出品。同製品は、Kabiniのコードネームで知られるAMDのエントリーAPUのソケット版に対応したマザーボードとなる。
AM1Iにはチップセットは搭載されておらず、ソケットには「Socket FS1b」の文字も見て取れるうえ、Socket FM2+に比べてひと回り小さいことが確認できる。「Socket AM」といえば、同社がAthlon 64で採用したSocket AM2(939ピン)から続く、同社のフラグシッププラットフォームが採用する名称だが、MSIが公開した同マザーボードのソケットは、それらSocket AM2/AM2+/AM3とはまったく異なる。
MSIが公開したスペック表によると、メモリはシングルチャネルのDDR3-1333(オーバークロック動作)に対応し、SATA 2.0×2ポート(マザーボード上にはSATA 6Gbpsという印刷がある)、USB 3.0×2ポート、USB 2/0×6ポート(基板を確認する限り4ポートと思われる)をサポートするほか、SATAポートと干渉するためハーフサイズに限定されそうだが、mini PCI Expressスロットも装備する。
同社はこのデスクトップ版KabiniのTDPなどについては明らかにしていないが、アップグレードも可能な省電力プラットフォームとしては期待が持てそうだ。なお発売時期は今年前半には市場投入される見通し。このほか、同社はIntelのBay Trail-Dを搭載したMini-ITXマザーボード「J1800I」も展示している。省電力なPCを実現可能なプラットフォームが、続々と市場投入されることになるようだ。
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