「SとTへの注目度が増しているのを感じますね」
6月2日、“Haswell”ことインテルの新CPU「第4世代Core」シリーズが発売された。出回っているのはリテール品8モデルとバルク品6モデル。うちCore i7が5種類、i5が9種類だ。2万円前後から4万円弱の間で販売されている。
旧世代のIvy Bridgeからグラフィックスが強化され、上位モデルは「Iris」というブランドのGPUを内蔵するようになった。消費電力が大幅に改善されているのも特徴だ。Turbo Boostにより自動クロックアップする機能やDDR3メモリに対応する点は同じ。ソケット形状は旧世代と互換性のないLGA 1150に変更されている。
各モデルの仕様は以下のとおりだ。
モデル名 | コア/スレッド | 標準クロック | TB最大 | GPU(Iris) | TDP | 価格帯 |
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Core i7-4770K | 4コア/8スレッド | 3.5GHz | 3.9GHz | HD4600 1.25GHz | 84ワット | 3万8-9000円前後 |
Core i7-4770 | 4コア/8スレッド | 3.4GHz | 3.9GHz | HD4600 1.25GHz | 84ワット | 3万4-5000円前後 |
Core i7-4770S | 4コア/8スレッド | 3.1GHz | 3.9GHz | HD4600 1.25GHz | 65ワット | 3万3-4000円前後 |
Core i7-4770T | 4コア/8スレッド | 2.5GHz | 3.7GHz | HD4600 1.25GHz | 45ワット | 3万4-5000円前後※バルク品のみ |
Core i7-4765T | 4コア/8スレッド | 2.0GHz | 3.0GHz | HD4600 1.25GHz | 35ワット | 3万4-5000円前後※バルク品のみ |
Core i5-4670K | 4コア/4スレッド | 3.5GHz | 3.8GHz | HD4600 1.20GHz | 84ワット | 2万6-7000円前後 |
Core i5-4670 | 4コア/4スレッド | 3.4GHz | 3.8GHz | HD4600 1.20GHz | 84ワット | 2万4-5000円前後 |
Core i5-4670S | 4コア/4スレッド | 3.1GHz | 3.8GHz | HD4600 1.20GHz | 65ワット | 2万4-5000円前後※バルク品のみ |
Core i5-4670T | 4コア/4スレッド | 2.3GHz | 3.3GHz | HD4600 1.20GHz | 45ワット | 2万4-5000円前後 |
Core i5-4570 | 4コア/4スレッド | 3.2GHz | 3.6GHz | HD4600 1.15GHz | 84ワット | 2万2000円前後 |
Core i5-4570S | 4コア/4スレッド | 2.9GHz | 3.6GHz | HD4600 1.15GHz | 65ワット | 2万1000円強 |
Core i5-4570T | 2コア/4スレッド | 2.9GHz | 3.6GHz | HD4600 1.15GHz | 35ワット | 2万2000円前後※バルク品のみ |
Core i5-4430 | 4コア/4スレッド | 3.0GHz | 3.2GHz | HD4600 1.10GHz | 84ワット | 2万円強 |
Core i5-4430S | 4コア/4スレッド | 2.7GHz | 3.2GHz | HD4600 1.10GHz | 65ワット | 2万円前後※バルク品のみ |
14モデルのうち、初回に売れ筋として挙げられることが多かったのは、Core i7のリーテルモデル「i7-4770K/4770/4700S」と、Core i5の最上位「i5-4670K」、その低消費電力版「i5-4670」だ。
BUY MORE秋葉原本店は「基本はIvy Bridgeの売れ方を踏襲することになるでしょう。クロック倍率が変えられるKシリーズがけん引して、低消費電力志向のニーズはSシリーズが中心となって満たすという感じ」と語る。その一方で「SやTの注目度はグッと高くなっていると思います」とのコメントも聞く。
第4世代Coreプロセッサー全体の評判はどうだろうか。これに対して、多くのショップが「初回の動きは予想どおり」と話している。
ソフマップ秋葉原リユース総合館は「CPU性能自体はIvy Bridgeからそこまで大幅には進化していないので、初回に飛びついて買うという人は少なめかもしれません。ただ、GPU性能の底上げや消費電力が下がったことによるシステム全体の安定性の向上など、さまざまな部分がよくなっています。グラフィックスカードなしの構成でよりよいパフォーマンスを求めたり、小型マシンに従来より上のモデルを積んだりと、自作の幅を広げるCPUなのは確実です。これまでより裾野を広げる売れ方をしそうですね」と話す。
なお、Coreシリーズのほかに、Haswell世代のXeon E3シリーズも同時に登場している。
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