ソニーが、超短焦点の4Kプロジェクターを「2014 International CES」で参考展示する。壁際に設置するだけで、最大147インチの高解像度映像を楽しめるというもの。2014年夏までの商品化を目指す。
全体がアルミ素材で構成された本体は、モダン家具のようなデザイン。かなり横長に見えるが、実は5つのコンポーネントで構成されるモジュラー構造となっており、4Kプロジェクターは中央のユニットだけ。その左右にスピーカー、さらに外側は収納に使えるキャビネットになっており、部屋の大きさやニーズに応じて組み替えることができる。
プロジェクターは、ソニー製の0.74型4K SXRDを採用し、4096×2160ピクセルのDCI仕様。また光源にレーザーダイオードを使用したこともポイントだ。従来型のランプは電源オンから最高輝度に達するまでに時間を要するが、レーザーなら素早く立ち上がる。テレビ代わりに常用できる可能性もありそうだ。
「壁に出現した大画面は、実際の風景がそこに広がっているかのような感覚を生み出せることに加え、映画やスポーツ映像、ゲームなどを楽しめるエンタテインメント・ウィンドウにもなる」(ソニー)。
壁際に置き、直上の壁に投影するスタイルのため、従来のように投写距離による画面サイズの変化を考慮する必要はない。ただし、電動の約1.6倍ズームレンズを搭載しているため、ユーザーの必要に応じて66インチから147インチまで画面サイズを変更できるという。フォーカス調整も電動だ。
このほか、広色域のトリルミナスディスプレイ技術や動画表示性能を改善する「Motionflow」(モーションフロー)、3D表示もサポート。HDMI入力は4系統で、4K/60p(4:2:0)まで対応している。
ソニーでは、この4Kプロジェクターを今年の夏までに商品化し、米国では約3万〜4万ドル程度で販売する方針。国内販売については未定となっている。
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