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第4世代Coreの性能は? 「Core i7-4770K」で速攻検証!!

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 Core i7-4770Kを筆頭とするデスクトップPC向け「第4世代Coreプロセッサー」の販売がスタートした。“Haswell”(開発コード名)は、Intelのチック・タックモデル順で「タック」にあたり、製造プロセスは変更せず、アーキテクチャ面の改良に力を注いだ世代の製品だ。今回、Core i7-4770KとIntel DZ87KLT-75Kマザーボードを入手したので、Haswellの実力を検証してみた。

Core i7-4770KはLGA 1150、対応チップセットは8シリーズへ

 Haswellで自作するにあたり、念頭に置かねばならないのがソケットの変更だ。これまでSandy Bridge、Ivy Bridgeと2代にわたり、LGA 1155が用いられてきたが、Haswellでは新たなソケット「LGA 1150」に変更されている。この2つのソケットには当然互換性はなく、ピン数が違えばCPU側の切り欠きの位置も異なる。Haswellへのアップグレードコストは、CPU+マザーボードということになる。

og_haswellbench_001.jpgog_haswellbench_002.jpgCore i7-4770Kのサンプル

og_haswellbench_003.jpgog_haswellbench_004.jpg左がCore i7-4770K、右がCore i7-3770K。サイズは従来の LGA1155版Core iプロセッサと変わらないが、接点のレイアウトは左右周辺部分で若干変わり、また、切り欠きの位置も若干角寄りに移った(写真=左)。ソケット側のコンタクトもLGA 1150用であり、従来のLGA1155 CPUは搭載できない(写真=右)

 それではCore i7-4770Kを見ていこう。Core i7-4770Kは、前述のとおりCore i7-3770Kと同様、22ナノメートル3D Tri-Gateトランジスタを採用している。動作クロックは、定格が3.5GHz、Turbo Boost時が3.9GHzに設定されている。つまり、スペック上ではCore i7-3770Kと同じクロックだ。ほかにも、共有L3キャッシュが8Mバイト、サポートするDDR3メモリのクロックが1600MHzまでなど、スペック上では共通する部分が多い。

製品名Core i7-4770KCore i7-3770K
コードネームHaswellIvyBridge
コア数44
スレッド数88
定格クロック(GHz)3.53.5
ターボ時クロック(GHz)3.93.9
L3キャッシュ(MB)88
製造プロセス2222
TDP8477
DDR3メモリ16001600
チャネル数22
グラフィックスIntel HD 4600Intel HD 4000
DirectXバージョン11.111
ソケットLGA 1150LGA 1155

 一方、異なるのがTDPだ。Core i7-3770Kは77ワットであるのに対しCore i7-4770Kは84ワットとなった。やや増加している点は気になるが、Core i7-3770KなどIvy Bridgeでは、TDPこそ75ワットだったものの、要求される冷却性能は95ワット相当だったことを考えれば、むしろこちらのほうが重要かもしれない。Haswellが必要とする冷却性能はまだ不明だ。

 また、統合グラフィックス機能も変わる。Core i7-3770KのIntel HD 4000に対し、Core i7-4770KではIntel HD 4600となった。EUの数はCore i7-3770Kの16基から20基へと増加。これに合わせて、DirectX 11.1対応となった点もポイントだ。

og_haswellbench_004tuika01.jpgog_haswellbench_004tuika02.jpg

 外観からは見えないところだが、CPU-ZなどでCPU情報を見ると、内部命令でAVX2に対応しているところが新しい。また、メモリは引き続きデュアルチャネルのDDR3-1600に対応する。なお、Haswellと組み合わせるチップセットは8シリーズとなる。今回の評価キットに含まれるマザーボード「DZ87KLT-75K」には、Intel Z87 Expressチップセットが搭載されている。

og_haswellbench_005.jpg大きなヒートシンクに各種のオンボード機能を備え、ハイエンド向け製品とみられるIntel DZ87KLT-75K。マザーボードとしての「見た目」は従来同様だが、Intelのマザーボードとして見るとスッキリした印象だ

 このDZ87KLT-75Kから分かるIntel Z87チップセットの特徴は、Serial ATA 3.0が6ポートに拡大されている点だ。Intel Z77チップセットまではSerial ATA 3.0が2ポート、そのほか4ポートはSerial ATA 2.0止まりだったが、ついに全ポートがSerial ATA 3.0になった。ただし、AMDのチップセットでは「AMD 890GX」に組み合わされる「SB85」から、6ポートのSerial ATA 3.0に対応していたので、追いつくまでに3年少々かかったことになる

 PCI Express x16スロットは、Intel Z77 Expressと同様、3.0の16レーン、あるいは分割して3.0の8レーン×2本として利用することが可能だ。DZ87KLT-75Kにおける3本目のx16スロットは、2.0の4レーンとなっている。ほか、x1スロット×3、PCI×1本を備えるとともに、PCIe Mini Cardスロット兼mSATAスロットも用意されている。

 DZ87KLT-75Kのインタフェースは、2ポートのギガビットLAN、IEEE1394a、そしてThunderboltと、かなり充実した内容となっている。バックパネルには6ポートのUSB 3.0、2ポートのUSB 2.0、BIOS進入スイッチなどが並ぶ。ディスプレイ出力は、HDMIとThunderbolt兼用のMini DisplayPortが用意されている。

og_haswellbench_006.jpgog_haswellbench_007.jpgSerial ATA 3.0は計8ポートで、うち青い6ポートがチップセットの機能。2ポートのグレーの追加SATAのうち1ポートはmSATA用(写真=左)。かなり充実したバックパネルインタフェース。チップセットではレガシーフリー化を進めるIntelだが、マザーボードにはPS/2やPCI拡張スロットを搭載したり、徐々に存在感の薄れてきたIEEE1394aを搭載するなど面白い。ゲーマーやアップグレードユーザー、ビデオ編集ユーザーのニーズはきちんと汲んでいるというところ(写真=右)

 メモリスロットは4本で従来と変わらない。DDR3-1600/1333をサポートするほか、オーバークロックでDDR3-2400+にも対応するとされている。メモリの電圧は、通常の1.5ボルトに加え、OC用の1.65ボルト、低電圧の1.35ボルトもサポートされる。

 Haswellでは、電源に対しても要求スペックが変わる。主に省電力機能のC6、C7ステートにおいて、0.05アンペアの出力が要求され、電源もこれを満たす必要があるというものだ。このあたり、80PLUS Platinum/Gold世代の比較的新しい電源であれば対応できるようだが、詳しくは各電源ユニットメーカーのサポートリストを確認してほしい。

 今回使用したSeasonicのXseries XP「SS-1000XP」では、代理店のオウルテックからアナウンスが出ており、対応製品とされている。そして検証においても問題は発生していない。

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