ココが「○」 |
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・広い色域の9.7型ディスプレイ |
・薄くて軽いボディ |
・iPhone/Macと連携、App Storeの豊富なアプリ |
ココが「×」 |
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・Android機より価格は高め |
・これまでのケースを流用できない |
・Touch IDが欲しかった |
はじめに:9.7型サイズの最新iOSタブレット「iPad Air」
ここでは「冬ボで欲しいアップル製品」と題し、この秋アップルが投入した新製品を複数回に渡って取り上げる。第1回は「iPad Air」だ。実機の使用感はすでに林信行氏や神尾寿氏が詳細なレビューを掲載しているので、ここでは測定器やベンチマークテストによるデータを中心に紹介しよう。
現在では当たり前のように使われているタブレット端末だが、この製品ジャンルの確立に最も貢献したのがアップルのiPadだったことは今さらいうまでもないだろう。iPad Airは2010年に登場した初代から数えて5世代目にあたる。これまでアスペクト比4:3の9.7型ディスプレイを踏襲しつつ、本体はより薄く、より軽く、画面はより美しく進化してきた。
CPUには64ビットアーキテクチャの最新A7チップ(M7モーションコプロセッサ内蔵)を採用。CPU処理能力と描画性能を引き上げつつ、ボディは史上最薄の7.5ミリまで薄型化し、重量は前モデルよりも150グラムほど軽くなっている(Wi-Fiモデル時)。まさに“Air”の名にふさわしいモデルだ。
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ボディと製品概要:9.7型で500グラムを切る薄くて軽いボディ
ラインアップは16Gバイト/32Gバイト/64Gバイト/128Gバイトの4種類で、それぞれにWi-FiモデルとWi-Fi+Cellular(LTE)モデルの2種類を用意する。カラーバリエーションは、iPhone 5Sで採用したスペースグレイとシルバーとの2色展開だ。
液晶ディスプレイ:高精細かつ色再現性の高いディスプレイ
iPad Airは、前述の通り2048×1536ドット表示に対応したIPS駆動方式のパネルを採用する。7.9型のiPad miniと解像度は同じだが、画面サイズが広いため、写真や雑誌、映画などを見るのに向いている。額縁が狭くなったことで、画面への没入感が増しているのもポイントだ。軽量化されたとはいえ、電車の中で立ったまま長時間片手で持つのはやや辛いが、ソファでゆったりとくつろぎながらメディアコンテンツを視聴するといったシーンにぴったりだ。
測色器を用いて測定した結果では、色温度は6937Kで、sRGBの6500Kよりもやや高い結果になっている。色温度上ではやや青みがかった白だが、目視ではすっきとした白という印象だ。また、ガンマカーブの補正結果は、RGB各色の入力と出力の関係がほぼ1:1でリニアな線を描いている。階調再現性も非常に優秀といっていいだろう。従来モデル(第4世代iPad)と比べても大きく改善されているのが分かる。
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