“14型ボディで1138グラム”の衝撃
14型ワイド液晶ディスプレイを搭載しつつ、約1.14キロという超軽量ボディを実現した「Let'snote LX3」。レビュー前編では外観やキーボード、ディスプレイなどをチェックした。後編では、各種ベンチマークテストに加えて、Let'snoteシリーズのウリであるバッテリー動作時間を確かめる。
レビュー前編ではCore i5+HDDモデル(重量約1.3キロ)を評価に使用したが、今回は最軽量の光学ドライブ非搭載モデル「CF-LX3NEXBR」を入手できた。重量のカタログ値は約1.14キロで、実測では1138グラムだった。
両者の重量差は約160グラムだが、手にしたときの印象はまったく異なる。Core i5+HDDモデルを初めて触ったときは「めちゃめちゃ軽い!」と驚いたが、光学ドライブ非搭載モデルは、驚きを通り越して「これはモックアップなのか?」と疑うほどの衝撃を受けた。そんなボディが76センチの落下試験や100キロfの加圧振動試験をクリアするのだから、同社の技術を結集させたマシンと感じる。
今回は光学ドライブモデルとHDDモデルの両方でベンチマークテストを行う。それぞれの構成は以下の通りだ。
Let'snote LX3の主な仕様 | ||
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型番 | CF-LX3NEXBR | CF-LX3YEABR |
分類 | Core i7+SSD/光学ドライブ非搭載モデル | Core i5+HDDモデル |
CPU | Core i7-4500U (1.8GHz/ 最大3GHz) | Core i5-4200U (1.6GHz/ 最大2.6GHz) |
メモリ | 4Gバイト(4Gバイト×1/DDR3-1600) | |
データストレージ | 256GバイトSSD(6Gbps SATA) | 500GバイトHDD |
液晶ディスプレイ | 14型ワイド(1600×900ドット) | |
光学ドライブ | — | DVDスーパーマルチ |
グラフィックス | Intel HD Graphics 4400 | |
無線通信 | IEEE802.11a/b/g/n無線LAN、Bluetooth 4.0、WiMAX | |
OS | 64ビット版Windows 8 Pro | |
オフィススイート | — | Office Home and Business 2013 |
重量(Sバッテリー/Lバッテリー) | 約1.14キロ/約1.28キロ | 約1.31キロ/約1.45キロ |
実売価格 | 24万円前後 | 20万円前後 |
Let'snote LX3は下位モデルのCF-LX3YEABR以外、ストレージが256GバイトSSDとなる。価格は高くなるが、SSDの容量が256Gバイトなのはうれしいポイントだ。量販店で販売しているSSD搭載モバイルノートはコストの関係上、ストレージ容量が128Gバイトとなっているものが多いが、OSやMicrosoft Officeなどのプリインストールプログラムで自由に使える領域が70G〜80Gバイトしかない。いくつかのプログラムをインストールし、文書/音楽ファイルなどを入れると、空き容量がほぼなくなってしまうこともある。
注意したいのは、光学ドライブ非搭載モデルはオフィススイートが付属しない点だ。Officeを使うならば別途ソフトを購入するのもいいが、直販限定のマイレッツ倶楽部モデルを購入するのも有力な手だ。Officeの有無のほかに、メモリの増設(8Gバイト)、ストレージ容量の強化(512GバイトSSD)、バッテリーパックの容量も選択できる。
ビジネス向けモバイルとして最高クラスのパフォーマンス
それではベンチマークテストを行おう。両者はストレージが異なるので、WindowsエクスペリエンスインデックスのプライマリハードディスクやCrystalDiskMark 3.0.2のスコアは大きな差が出る。評価機のストレージは、SSDが東芝の「THNSNF256GMCS」でHDDがHGSTの「HTS545050A7E380」だった。特にTHNSNF256GMCSはシーケンシャルリードが500Mバイト/秒、シーケンシャルライトが450Mバイト/秒を超えるなど、Serial ATA 6GbpsのSSDとしては高速で満足できる。
ベンチマークテストは、総合的な性能を評価するPCMark 7、PCMark Vantage、3D描画性能をチェックする3DMark Vantageと3DMark、そしてゲーム系のストリートファイターIVベンチマークとモンスターハンターフロンティア ベンチマーク【絆】を実行した。
PCMark 7、PCMark Vantageはストレージのスコアに合計スコアが大きく影響されるため、光学ドライブ非搭載モデルが有利なテストとなる。一方でグラフィックス性能はあまり変わらないが、SSD搭載モデルは第4世代Core(開発コード名:Haswell)のUシリーズを採用したUltrabook/モバイルノートの中でも、ハイレベルのパフォーマンスを備えており、動作は実に軽快だ。HDDモデルもWebブラウジングや文書/資料作成といったビジネス用途で不満を感じることはないだろう。
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