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UltraPixelとZoeカメラでどんな写真が撮れるのか?――「HTC J One」のカメラ機能を試す

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 HTCの新型スマートフォン「HTC J One」のカメラには、より多くの光を取り込んで明るく撮影できる「UltraPixel」、3秒間の動画を撮って後から自由に編集ができ、見せ方にもこだわった「HTC Zoe™」といった新しい要素が取り込まれている。HTC J Oneや海外の「HTC One」では、特にこれらカメラ機能が注目を集めているが、実際の画質はどうなのか。またZoeカメラの使い勝手は——。さっそくレビューしていこう。

photophoto“新しいカメラ”を備えた「HTC J One」

「UltraPixel」は夜景や室内撮影に有利

 まず注目したいポイントは、撮影用のCMOSセンサーに400万画素の「UltraPixel」を採用したこと。400万画素と聞くと、近ごろのスマホのカメラとしては画素数が少ないと感じるかもしれない。従来モデル「HTC J butterfly」が800万画素だったので、それに比べても半減である。

 だが実は、センサーサイズを変えずに画素数を下げたことで、ひとつひとつの画素のサイズが大きくなり、集光面積は拡大している。より多くの光を取り込めるようになり、高感度に強くなったことこそ本モデル最大の見どころだ。

 具体的に言うと、一般的な1300万画素のスマホの場合、ピクセルサイズは約1.3平方マイクロメートルだが、400万画素のHTC J Oneではその3倍となる約4平方マイクロメートルを実現。ピクセルサイズが3倍になったことで、取り込める光の量も3倍となり、低ノイズの高感度撮影が可能になったのだ。

 夜の屋外で写した下の2枚の写真を見てほしい。左の写真は、カメラのフラッシュは使わずに、街灯の光を利用して高感度で撮影したもの。EXIF情報を確認すると、感度はISO800まで自動でアップしているが、気になるノイズはほとんど見られない。一方、右の写真は、フォトライトを発光させ、低感度で撮影したものだ。

photophoto左の写真はフラッシュ非発光で感度ISO1000。右の写真はフラッシュ発光で感度ISO250

 フォトライトを使うと、低感度で撮影できるので画質自体は良くなるが、その反面、強い直射光なので被写体の立体感は損なわれてしまう。上の2枚のどちらがいいかは、写真の用途によっても違ってくるが、高感度でも十分に実用的な画質を得られることが確認できるはず。雰囲気を重視し、立体的な写真を狙うなら、その場の環境光を生かして高感度で撮るのがオススメだ。

 さらに、より実践的な作例を撮ってみた。以下の写真は、薄暗い室内の展示物をスナップしたもの。感度はシーンに応じて最大ISO800まで高まっているが、いずれもスマホの写真としては満足できる画質だ。発色はクリアで、シャープネスは高め。写真によってはザラザラとしたノイズが中間調から暗部にかけて見られるが、ノイズの粒がそろっているので、汚いという印象は受けない。

photophoto隅々までくっきりと見える。車体の金属感がリアルに表現されている(写真=左)。こうした薄暗い場所でも、濁りのないクリアな発色を得られる(写真=右)
photophoto画質調整メニューで露出を「−1」にセットして撮影。雰囲気のある写真になった(写真=左)。シャッター速度は1/17秒の低速になったが、手ブレせず、シャープな描写を得られた(写真=右)
photophoto暗所でもAFはスムーズに作動。画面上を指でタッチして好きな部分にピントを合わせられる(写真=左)。画像サイズは2688×1520ピクセル。キャビネ判くらいまでの印刷には十分な解像度だ(写真=右)

明るいワイドレンズ&光学手ブレ補正を搭載

 レンズは、前モデルから引き続き、開放値F2という明るさを持つ単焦点ワイドレンズを搭載する。この明るさには、室内や夜景といった光量が乏しいシーンでも、感度をあまり高めることなく比較的速いシャッター速度が使えるメリットがある。また、光学式の手ブレ補正も継承する。

 焦点距離については、35ミリ換算で28ミリ相当に対応する。広々とした画角を得られ、風景やスナップ、狭い室内などで使いやすい焦点距離だ。

photophoto28ミリ相当の広い画角を生かして、広がりのある構図で撮影(写真=左)。レンズの開放値が明るいので、手ブレだけでなく被写体ブレも最小限に防げる(写真=右)

 明るい場所で写した作例も見てみよう。下の写真は、晴天の屋外および十分な光量のある屋内で撮影したもの。いずれも感度はISO125となり、より鮮やかな発色と滑らかな階調性を確認できる。

photophoto葉っぱなど被写体のディテールまで克明に描写している(写真=左)。彩度が強調された見栄え重視の発色だ。必要に応じて彩度のユーザー調整もできる(写真=右)
photophotoオートホワイトバランスは正確に作動し、見た目に近い色合いを再現できた(写真=左)。ガラス越しでの撮影だが、細かい文字までくっきりと解像している(写真=右)

 さらに次の2枚は、影になった部分の露出を補うために、カメラのフラッシュを発光させて撮ったもの。被写体までの距離に応じて光量を自動調整する独自の「Smart Flash」によって、近接撮影にもかかわらず、バランスのいい光量を得られた。

photophoto内蔵フラッシュの発光によって、花びらの内部まで明るく再現(写真=左)。こちらもフラッシュを使って撮影。花や草の質感を的確に表現(写真=右)
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