ソニーは9月4日(現地時間)、6日から独ベルリンで開催する「IFA 2013」の開幕前日に、関係者向けの製品発表会を開催した。AVから情報機器まで、ソニーの幅広い製品をアピールするイベントだったが、携帯電話事業の完全子会社化が完了して以降、ソニーの中核ともいえるスマートフォン新製品がその主役だといっていい。ここでは、スマートフォン新製品ならびに、その周辺サービスや周辺機器まで、発表会で訴求した注目ポイントを紹介していこう。
アルミフレームを採用し、カメラ機能も大幅に強化したXperia Z1
スマートフォン「Xperia」シリーズのフラグシップとして日本では2012年の末に、2013年には世界展開を開始した「Xperia Z」だが、特に欧州では一定の成功を収めている。この市場に満を持して投入するのが後継機の「Xperia Z1」だ。同製品をアピールするソニー社長兼CEOの平井一夫氏によれば、携帯電話事業の完全子会社化によって、コンテンツからデバイス、周辺機器まで、あらゆる事業を傘下に抱えることになったソニーが、「ワン・ソニー」(1つのソニー)を標語にさまざまな要素の連携を模索しつつある。その象徴的なデバイスと呼べるのが「Xperia Z1」だという。実際、ディスプレイサイズなど基本スペックは従来モデルのXperia Zとほぼ共通しているものの、対応する周辺機器を増やし、その連携をセールスポイントとして訴求するなど、「遊べる端末」に仕上がっているからだ。
基本仕様は、プロセッサーがQualcommのSnapdragon 800シリーズとなり、動作クロックもXperia Zから引き上げているなど、全体に性能の向上が見られる。特にカメラ機能の強化では、従来まで有効1200万画素だったイメージセンサーが2000万画素と向上してより高解像度の撮影が可能になった。イメージセンサー自体が大型化しており、レンズもより大型の「G」レンズを採用したことで、暗所でも明るい画像を得ることが可能になっている。また、画素数の増えたイメージセンサーは高解像度画像の撮影だけでなく、動く被写体でもクリアに撮影できたり光学ズーム機構をもたない3倍ズーム画像の撮影ができたりと、より高機能な撮影モードにも対応している。画質も改善しており、「BIONZ」エンジンのほか、「Toriluminos for mobile」と「X-Reality for mobiled」といったBRAVIAで導入している技術を導入している。
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