NTTドコモが2013年夏モデルとして発表したドコモタブレット「AQUOS PAD SH-08E」(以下SH-08E)は、約7インチワイドUXGAのIGZO液晶を搭載したシャープ製のAndroidタブレット。高精細かつ省電力のディスプレイに加え、何と言っても地上デジタル放送の“フルセグ”受信が可能な点が1番の売りだ。
auのAQUOS PAD SHT21で好評を博したペンによるメモ機能も進化。7インチのコンパクトなサイズだが、防水・防塵ボディにNOTTV対応など、かなり多機能なタブレットに仕上がっている。発売は7月下旬の予定だ。
au版よりもスペックが大きく向上
SH-08Eはドコモでは初のシャープ製タブレット。液晶サイズやボディはKDDIからで2012年12月に発売されたauの「AQUOS PAD SHT21」(以下SHT21)とほとんど変わりない7インチサイズだが、SHT21よりもスペックが大きく向上した。
まずプロセッサーはSHT21が1.5GHzデュアルコアのMSM8960だったが、SH-08Eは1.7GHzクアッドコアのAPQ8064Tを搭載する。内蔵メモリもSHT21のROM16Gバイト/RAM1Gバイトから、SH-08EはROM32Gバイト/RAM2Gバイトと容量がアップした。Android OSのバージョンもSHT21は4.0だったが、SH-08Eは4.2となっている。
背面のメインカメラには有効画素数約810万画素の裏面照射型CMOSを、またディスプレイ上部のインカメラには有効画素数約210万画素の裏面照射型CMOSを採用した。背面のフォトライトの左側にはスピーカー、カメラの下部に充電端子がある。またNFCを搭載しているがFelicaは搭載しておらず、おサイフケータイは非対応(トルカは利用できる)だ。また、かざしてリンクに対応している。
通信面ではドコモのLTEサービス「Xi」に対応。ドコモが持つ2GHz帯/1.5GHz帯/800MHz帯と3つの周波数帯域をサポートするが、最大通信速度は下り100Mbps/上り37.5Mbpsで、下り112.5Mbpsのサービスは利用できない。無線LANでは新たにIEEE802.11ac規格に対応した。
ボディの大きさは約107(幅)×190(高さ)×9.9(厚さ)。男性の手なら無理なく片手で持てる横幅だ。SHT21より幅1ミリ、厚さが0.5ミリ増えているが、持ち比べてみても大きな差は感じない。重さは約285グラムと、SHT21より13グラム重くなった。
バッテリーは4200mAhで、SHT21の3460mAhからさらに大容量になった。内蔵式でリアカバーは取り外せず、ユーザーによる交換はできない。ボディはSHT21同様にIPX5/7相当の防水と、IP5X相当の防塵仕様となっている。
色はSHT21がBlack1色だったが、SH-08EはWhite1色と対照的なカラーリングだ。2機種ともディスプレイサイズは約7インチで変わらないが、SHT21がワイドXGA(800×1280ピクセル)のIGZOディスプレイだったのに対し、SH-08EはワイドUXGA(1200×1920ピクセル)のIGZOディスプレイと、より高精細な画面になった。
端末上側面のイヤフォン端子はデモ機では周りが黒くなっているが、製品版では黒い部分を白く塗装し、よりスッキリしたデザインになるとのこと。ペンはSHT21では取り出しづらいこともあったが、展示会場のSH-08E開発機は収納スペースに余裕があるのか非常に取り出しやすくなっていた。アンテナは1つでワンセグ・フルセグ・モバキャス(NOTTV)に対応する。
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