ソニーは8月8日、サラウンドシステムの新製品として「HT-ST7」を発表した。六角柱スタイルで注目を集めた「HT-CT660」の上位に位置付けられるプレミアムタイプのサウンドバーだ。8月31日に発売予定で、市場想定価格は13万円前後となっている。
同社はこれまで10万円を超えるサウンドバーは販売しておらず、市場ではヤマハの「YSPシリーズ」など他社製品が存在感を示していた。ここに殴り込みをかけるのが、新製品のHT-ST7だ。「型番の“ST”はSound Stageの意味で、音質に注力したことを示す。そして“7”はソニーにとってエースナンバーのようなもの」(同社)。
磁性流体スピーカーの採用をはじめ、バーチャルサラウンドの新しいアルゴリズムの搭載、そしてサウンドチューニングをソニー・ピクチャーズ エンタテインメントと共同で行うなど、「圧倒的なクオリティー」を求めたという。
磁性流体スピーカーでスピーカーアレーを構築
HT-ST7は、サウンドバーとワイヤレスのサブウーファーをセットにした2ピーススタイルだ。サウンドバーは、約1080(幅)×109(高さ)×110(奥行き)ミリと少々背が高いため、AVラックの上段などに入れることも想定している。付属のスタンドを底面に取り付けると、上向きに角度ができる仕組みだ。対応するテレビは46V型以上。
サウンドバーには6.5センチの磁性流体スピーカーを5つ並べ、左右の両端に同じく6.5センチの磁性流体スピーカーと20ミリ径ソフトドームツィーターを搭載。ステレオ再生時は左右で、フロントサラウンド再生時は全ユニットで音を出す仕組みだ。
ワイヤレスサブウーファーは2.4GHz無線を使用しており、約10メートルの範囲で自由に設置できる。内蔵ユニットは直径18センチと従来製品よりも大型化した上、正面に設置した。底面には20×30センチの楕円(だえん)形パッシブラジエーターを備え、厚みと量感のある低域を再生する。「膨らみすぎない音の厚みとキレのある低音を両立することができた」(同社)という。
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