ソニーが文字盤とベルトに電子ペーパーを採用するスマートウォッチを開発中であると、米Bloombergが11月26日(現地時間)、匿名希望の情報筋の話として伝えた。早ければ来年にもリリースするという。
同社は既に「SmartWatch」シリーズのスマートウォッチを販売しているが、こちらはディスプレイは半透過型のTFT液晶で、ベルト部分はシリコン製だ。
Bloombergは「電子ペーパー」と報じているが、ソニーはデジタルペーパー「DPT-S1」でE Inkと共同開発したフレキシブル電子ペーパー「Mobius」を採用しており、新スマートウォッチにもMobiusを採用している可能性がある。MobiusはE Ink製の前面板(FPL)にプラスチックのTFTをラミネートしたものだ。
文字盤だけでなくベルトも電子ペーパー製であれば、薄く軽量にできるだけでなく、端末全体のデザインをカスタマイズできる。Bloomubergによると、この端末は米Appleの「Apple Watch」やソニーの「SmartWatch」のようにテクノロジーを重視したものではなく、デザインを重視したものになるという。
この端末は、ソニーの平井一夫社長兼CEOが今年立ち上げた新規事業創出部(11月16日まで十時裕樹役員が統括していた)が取り組んでいるという。この部署は、社内からアイデアを募ってビジネスモデルの検証を行い、事業化に取り組んでいる。
同社の4〜9月期の連結決算(米国会計基準)は、営業損益が157億円の赤字で、通期では2300億円の最終赤字になる見通しだ。
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