米国の情報機関によるネット監視や中国政府当局による活動家などの監視が相次いで伝えられる中、国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルや電子フロンティア財団(EFF)などが11月20日、監視用スパイウェアの検出を目的としたオープンソースツール「Detekt」を公開した。
アムネスティによれば、各国の政府機関はジャーナリストや人権活動家などのコンピュータ監視を強める傾向にあり、「活動家などのメールを読んだり、コンピュータのカメラやマイクを使って密かに行動を記録したりする目的で、危険なスパイウェアを使うケースが増えている」という。
「国家が市民に対して使っている一部のソフトウェアはインターネットで広く出回っている。さらに高度なソフトウェアは民間企業が開発して、米国、欧州、エチオピア、ベトナムなどの政府に販売されている」とEFFは指摘する。
Detektはこうした活動に使われている主なスパイウェアを検出する狙いでWindows向けに開発された。スパイウェアが見つかると、「DANGER!」という警告メッセージを表示して対応を促す。
ただしスパイウェアの開発企業は検出を免れる目的で頻繁に変更を加えており、コンピュータがスパイウェアに感染していないことをDetektで保証できるわけではないとEFFは付け加えている。
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