大日本印刷(DNP)は11月12日、人とロボットの高度なコミュニケーションを支援する「知能コミュニケーションプラットフォーム」の構築を始めると発表した。第1弾として、イベント会場などのデジタルサイネージに話しかけると来場者を案内する「音声ナビゲーションシステム」などを開発した。
知能コミュニケーションプラットフォームは、人工知能を使い、イノベーションにつながる知的創造や人の意図を察した対話を実現するプラットフォーム。音声認識や対話などの機能はクラウド型で提供。対話を通じて学習を重ねることで、知能や感情を察する精度を向上させるという。
音声ナビゲーションシステムは、イベント会場に設置したデジタルサイネージなどに来場者が話しかけると、会場案内や展示内容、出演者などの情報を動画や静止画・音声で提供するシステム。人が話す日常的な言語を自然言語処理技術で解析し、的確な情報を表示できるという。
ロボットと音声で対話すると、その言葉に関連する新たな言葉を大量のWebページのデータから自動学習し、成果を蓄積する「対話型AIシステム」も開発した。関連用語や関連情報、意外な発見や気付きにつながるアイデアを提供できるとしている。
同社は知能コミュニケーションプラットフォームを、企業の新商品開発や新規事業の検討、店頭の接客での関連商品の提案などに活用できると想定。今回開発したシステムの利便性の向上を図り、2015年までに実用化を目指すとしている。
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