まだ8月が終わってすぐなのに寒い……。毎年この時期はもう少し暑くて夏にしがみついている気がするのに。思えば結局、今年は夏っぽさを感じるチャンスがほとんどないまま終わってしまった気がします。毎日オフィスにいて海も山もプールも夏フェスも摂取してないからでしょうか。このまま秋に、冬になってしまうのがさみしい。せめて夏っぽいテンションに1度くらいなっておきたい。
考えている矢先、お世話になっているお姉さんに「DJやらない?」と声をかけられました。身内で行う小さなイベントで曲をかける人を探しているらしい。でぃ、でぃーじぇー……。クラブやイベントの壇上に立っているのを見たことはあるけど、かっこいいなぁと思うだけで何をやっているかすら分かってないです……。
でも、なんとなく夏っぽいな? 本番の期限が決まっているのもよさそうです。そしてこのチャンスを逃したらもうやらない気がします。数年間習っていたはずのピアノですら全然弾けないし、歌もうまくないし、音楽は完全に聞くものだったけど、新しい角度から楽しめるかも……?
というわけで、「まぁなんとかなる!」の一言を後押しに、夏休みを取り戻すオトナの自由研究として「DJ入門」をスタートすることにしました。目標は3週間後(!)の本番で途切れさせることなく音楽をかけ続けること。難しいことはしません! ハードルは低く!
「DJってそもそも何してるんですか?」
「DJってそもそも何してるんですか?」——何から始めていいのかさっぱり分からなかったのでまずはプロに聞いてみようと東京・千代田区のDJスクール「IDPS」に行ってみました。機材すら触ったことがない私。
「一言でいうと、人を踊らせることが目的! 闇雲に曲をつなげるのではなくて、ストーリーを作りながら盛り上げていく。その日のお客さんの様子を見て変えていくナマモノです」(主宰・DJ TSUYOSHIさん)
DJとはディスク・ジョッキーの略で、クラブやイベントで音楽をかける人のこと。決められたセットリストをかけるのではなく、その場で次々に曲をつなげてライブ演奏していきます。音楽を決める先には、「人を踊らせる」ことが目的にあるのです。
アナログのターンテーブルでレコードを回したり、CDを使ったりして音楽をかけますが、最近はPCやタブレットで行う人も。レコードやCDに比べて多くの音源を持ち運びやすい、というのが特徴です。とはいえ手順を覚えるだけで手一杯な気がするし、今まで曲をつなげることを意識して聞いたことなんてなかったから難しそう。やっぱり3週間は無謀なのでは……。
「僕はよく自転車に例えるんですが、補助輪がとれてしまえばもうないことが当たり前ですよね。DJも同じで、慣れて感覚をつかめるまでは何度も何度も練習。普通に音楽を聞いていても、曲の速さや特徴的な音の入り方に意識がいくようになりますよ」(DJ TSUYOSHIさん)
もちろんこの段階に至るまでほんの数週間でどうにかなるものではないと分かりつつ、とにかく手を動かしてやってみるしかないですね(大抵のことはそうですが!)。実際に目の前でかっこいいDJ姿を見せてもらってやる気が出ました。よしよし。こういうのは気分が大事です。
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