「HP ProBook 455 G2 Notebook PC」(以下、ProBook 455 G2)は、15.6型ディスプレイを搭載したビジネス向けノートPCだ。AMDの最新APU“Kaveri”世代を採用して、CPUの処理能力だけでなく、グラフィック処理能力に優れるほか、将来にわたって利用が増えるだろうGPUコンピューティングにおいて高い性能が期待できる。
この評価作業では、“Kaveri”世代のAPUを搭載したProBook 455 G2の処理性能をベンチマークテストで測定しつつ、本体のデザイン、キーボードの打ち心地や本体搭載のインタフェースをチェックした上で、AMDプラットフォームを選択する上で重要な視点となる「コストパフォーマンス」について考察する。
オフィスにもこんなデザインのノートPCが欲しかった
日本ヒューレット・パッカード(日本HP)のノートPCラインアップにおける位置づけとしては、ビジネス向けというProBook 455 G2だが、そのスタイルは落ち着いたシルバーとマットブラックの組み合わせながら、キーボードパネルからパームレストには縦方向のヘアライン処理を施したほか、ボディの四隅にカーブを取り入れるなど、インテリアを思わせるようなデザインになっている。
キーボード上に配置した電源ボタンや無線接続のオンオフスイッチ、スピーカーの消音ボタンには、アイコンを刻印して中からLEDを光るようにしているが、そのアイコンもサイズを小さめにして、かつ、細い線で描いているので、視覚的に邪魔にならず上品な雰囲気だ。
本体サイズは375(幅)×263(奥行き)×25.5〜28.5(厚さ)ミリと、15.6型ディスプレイを搭載しているだけあって幅と奥行きは余裕あるが、厚さは30ミリを切るなど、15.6型ディスプレイを搭載するビジネス向けオールインワンノートPCとしては薄い。この薄さとボディデザインの相乗効果で、価格を抑えたビジネス向け15.6型ディスプレイ搭載ノートPCであるのに、個人向けのAVタイプノートPCのような外観となっている。
仕事で見やすいディスプレイと打ちやすいキーボード
搭載する15.6型ディスプレイの解像度は1366×768ピクセルだ。このサイズのディスプレイでは、1920×1080ピクセルの解像度も普通にあるので低く思うかもしれない。しかし、長文のドキュメントやスプレッドシートで大量の文字や数字をチェックしなければならないビジネス利用では、この解像度が目の疲労を抑えてくれる。標準設定においてメモ帳にMSゴシックを表示した場合、ひらがな一文字の大きさは約4ミリになる。フォントのサイズとあわせて非光沢タイプを採用していることも目の疲労を抑えてくれる。
大画面ディスプレイ搭載ノートPCだけあって、キーボードのレイアウトには余裕がある。右側にはテンキーも配置する。キーピッチは縦方向、横方向ともに18.7ミリを確保している。キーのぐらつきはなく、押した力でキーボードパネル全体がたわむこともない。ただ、キーストロークは1.5〜1.7ミリとやや浅くキータッチは軽い。
キータッチが軽く、キーストロークがやや浅いので力強くキーをタイプするユーザーは、長文の入力でストレスを感じるかもしれない。ただ、ぐらつきがなく、たわむこともないので不安はない。キーピッチが18ミリ以上あるので新しいキータイプに慣れるまでの時間は短くて済むだろう。
Copyright© 2014 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.