画素密度ナンバーワンUltrabook、その真価を問う
“超”高精細表示のUltrabookが富士通から登場し、話題を呼んでいる。
この「FMV LIFEBOOK UH90/L」は、3200×1800ドットという圧倒的な高解像度表示に対応した14型ワイドIGZO液晶ディスプレイを搭載する先進的なUltrabookだ。同社直販サイトの「富士通 WEB MART」では、これをベースとしたカスタムメイドモデル「FMV LIFEBOOK WU1/L」が用意されていることに注目したい。
直販モデルのWU1/Lでは、CPUやメモリ容量、データストレージ、Microsoft Officeの有無などを選択できるほか、オプション類の同時購入、保証期間の無料延長(通常1年間を3年間に延長)が行えるメリットがある。
PC USERではすでに試作機で速報的なレビューを掲載しているが、今回はWU1/Lの最上位構成とUH90/Lを入手できたので、パフォーマンスやバッテリー駆動時間の比較を含め、改めて検証しよう。
「刀」をコンセプトとした質感の高いスリムボディ
製品コンセプトは、「刀」(KATANA)だ。薄型、堅牢性、機能美を追求し、Made in Japanにこだわることで、このコンセプトを具現化したという。
外観は360度どこから見ても美しい「omnidirectional(全方向)」なデザインを追求している。手前側に向かって少し傾斜のついたくさび型のフォルムだが、全体としては直線的でフラットなイメージだ。側面のシャープなエッジは、いわれてみれば確かに刀を思わせるものがある。
ボディの材質は天面と底面にマグネシウム合金を採用し、パームレスト/キーボードベゼルは質感へのこだわりからアルミニウムを用いた。ヘアライン加工に加えて、ボタンやキーボード外周部のダイヤモンドカット加工など、質感の高さを強調する繊細な装飾が施されている。底面にネジ穴や武骨な凹凸はなく、吸排気口の穴の形までデザインされており、確かに360度見られることを意識した外装だ。
堅牢性にも並々ならぬこだわりがある。ベースボディは、独自に「超圧縮ソリッドコア」と呼ばれる構造を採用。2枚の板を箱状に成形してかぶせ合わせることで、ねじれやたわみへの耐性を高めつつ、側面の継ぎ目もなくし、強度と美しさを両立させている。また、電子部品の凹凸に合わせて底面の厚みを削り、隙間をコンマ数ミリに抑えることで、薄型化しながら、最薄部で統一した場合と比較してボディの強度を高める工夫もした。
堅牢性を示す数値としては、約200kgf(重量キログラム)の天板全面加圧試験、35kgfの天板1点加圧試験をクリアしたことが公表されている。実際に目にしても確かに継ぎ目は見えず、タイトでソリッドな感触があり、片手でパームレストを握って持ち上げても剛性感がある。実際は天面、底面、パームレストを別々に作って組み合わせた設計だが、金属の1枚板から削り出したユニボディといわれても信じてしまいそうなほど精巧だ。
ボディカラーはサテンレッドとスパークリングブラックの2種類が用意されている。キーボードのカラーはどちらもブラックだが、キートップの側面を別の色にした「サイドカラードキー」仕様となっている。前者がレッド、後者がブラックのサイドカラードキーだ。これは視認性を確保し、デザインのアクセントにもなっている。
本体サイズは329.9(幅)×229.9(奥行き)×9.2〜15.5(高さ)ミリ、重量は約1.39キロだ。評価機の重量は実測で1.357キロと、公称値よりわずかに軽かった。
13型クラスのボディに、狭額縁設計で14型ワイド液晶を収めることが開発の狙いの1つであり、確かにフットプリントは13.3型ワイド液晶搭載のUltrabookに近いサイズにおさまっている。タッチパネル付きの超高解像度液晶とハイブリッドHDDを採用し、厚さを15.5ミリに絞り込んでいるのも立派だ(HDD搭載ノートで世界最薄という/2013年6月5日現在、富士通調べ)。
このように、14型のUltrabookだからといって、13型クラスより携帯性が大きく劣ると考えるのは早計だろう。
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