大京は2014年9月、家庭用蓄電池に対する取り組みを発表した。同社の戸建住宅ブランド「アリオンテラス」を東京都内で分譲する場合、NECが製造した家庭用の大容量蓄電池を標準装備する*1)。
大京が導入するのは、ONEエネルギーが提供する家庭用蓄電池のレンタルサービス。戸建住宅の購入者は月額2900円を支払うことで、10年間、容量5.53kWhのリチウムイオン蓄電池システムを家庭内で利用できる。
家庭用蓄電池を導入するメリットは2つあるという。第一に非常時の電源確保だ。系統からの電力が遮断されても、蓄電池用の分電盤(2回路)に接続された照明器具や家電を利用できる(図1)。利用できる電力は1回路当たり最大1000Wだ。
*1) 電力確保について、大京はまずマンションから対応を進めてきた。2011年10月着工物件(10階以上のもの)から順次、停電時にエレベーターを駆動させるための自家発電設備を導入している。2012年11月には東芝エレベータと共同開発したリチウムイオン蓄電システムを「ライオンズ市川妙典」(千葉県市川市」に導入。出力10kWの太陽光発電システムを蓄電池と接続し、停電時でもエレベーターを通常速度で運行できるようにした(関連記事)。
もう1つのメリットは日常的なものだ。夜間に安価な電気料金のメニューを選ぶことで、日中の電気代を削減できる(図2)。蓄電池システムの利用状況をスマートフォンで動作する専用HEMSアプリケーション「ぴぴパッ!」を通じて閲覧できるため、電力の見える化が可能になる。節電予報や節電メニュー機能も利用できる。
なお、同サービスにはシステムを遠隔監視する付加サービスや、蓄電容量が想定外に低下した場合の交換による性能保証サービスが付属する。
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