「DAC-HA200」は、オンキヨーから初めて発売されたUSB-DAC内蔵のポータブルヘッドフォンアンプだ。ティアック「HA-P50」と基本設計を共通としながら、オペアンプを新日本無線の「MUSES8920」に変更するなど、独自の音作りを行っている。PCはもちろん、iPhoneからのハイレゾ音源再生にも対応した高いコネクティビティーも特徴だ。
DACチップにはバーブラウンの「PCM5102」を採用し、最大96kHz/24bitまでのPCM信号の入力に対応する。パワーアンプ部にはプッシュプル構成のディスクリート回路を搭載。入力端子も充実しており、本体背面にはUSB-Type A端子とmicroUSB端子を搭載する。その横に入力切り替えスイッチがあり、フロントの光ミニ端子との切替が可能だ。A型のUSB端子にはiPhoneやAndroidスマートフォンをつないで高品位なデジタル接続による音楽再生が可能。microUSB端子はPCとの接続をメインに想定したもので、PC再生時には内部クロックによる高精度なDA変換を行う。光入力にはAstell&KernのAKシリーズのように光デジタル出力を持つハイレゾオーディオプレーヤーを接続してより高品位な再生が楽しめる。
組み合わせるヘッドフォン/イヤフォンの対応インピーダンスは8オームから600オームまでと、Hi-Fiクラスを含めて主要モデルを幅広くサポートできる。フロントには2段階のゲインセレクターを装備した。
内蔵バッテリーはUSB経由で充電ができ、最長連続駆動時間はUSB-Type A端子入力にiOS機器を接続した場合でおよそ8時間、microUSB端子からの入力時で11時間を確保しているので、安心してポータブルリスニングに活用できる。なおPCオーディオで使用する際にも、Windows/MacともにOS標準のドライバーで動作が可能だ。
本体はiPhone 5sと重ねてみて縦横がやや大きいぐらいのコンパクトサイズ。厚みも21.7ミリと薄型に設計されている。210グラムという軽さもポータブルをメインに使う場合はメリットに感じられる。アルミ製のボディはマット加工がされていて、上品なブラックの天面パネルにONKYOのブランドロゴが映える。四辺のラウンドフォルムにより、手のひらに収めた時のホールド感がとても心地良い。さらにフロントとリアパネルはヘアライン処理で仕上げて、ボリュームノブにもローレット加工を施す手の込みようだ。iPhoneとアンプを重ねて固定するためのラバーバンドやUSBケーブルが付属する。
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