「IT化」は私たちの生活を豊かに、便利にすると言われている。
一方、実は「逆に重荷だ」と悩む業種もある。意外だが「外食産業」なのだという。
レジ業務をiPadやiPhoneでできるPOSレジアプリ「Airレジ」を展開するリクルートライフスタイルが「スマートデバイスで変わる外食産業の未来像」と題したイベントを開催。同社のグルメ・クーポン情報サイト「ホットペッパーグルメ」とより密な連携を進めていく方針とともに、システム連携を通じて実現できる“新たな外食のあり方”を紹介した。
Airレジは、小売業や飲食業を中心とする各種サービス業に必須のPOSレジ環境をiPhoneやiPadで実現できるクラウド型のPOSレジアプリ/サービスだ。初期登録費用、月額費用は無料。決済の操作や注文処理の機能はもちろん、販売記録を管理し、在庫管理や今後のマーケティング活動に役立てるPOS(Point of sale:販売時点情報管理)の機能も備え、主に“既存のPOSシステムは高額で導入できない”と考えている個人・中小規模の店舗を対象に据える。
2014年3月末時点で4万アカウント、2014年度内10万アカウントの達成を見込み、利用者を増やしている。レシートプリンタやキャッシュドロアなどの対応周辺機器も用意し、低価格でレンタルも可能だ。「Airレジは、大手と同じようなサービスを圧倒的に安く、使いやすくできるのが特長。店舗が悩む“変わらない不都合”を、これで解消できるというのがウリ」(リクルートライフスタイルの大宮英紀執行役員)
決済や店舗運営に関わる他サービスとの連携も積極的だ。iPad(などのiOSデバイス)ベースで使えるモバイル型のクレジットカード決済サービス「Square」、“レジ締め”業務をクラウドで完結させるモバイル会計「freee」、IT技術で鮮魚の“仕入れと流通”を高効率化した「八面六臂」と連携するほか、自社のグルメ・クーポン情報サービス「ホットペッパーグルメ」とは「予約革命」と銘打った密な共通化に取り組む。
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