ハヤカワ・ポケット・ミステリ、通称「ポケミス」など、SFやミステリーの名作を数多く出版していることで知られる早川書房。しかし、同社ビル1階にあるカフェの存在を知る人はあまり多くないのかもしれない。
店の名は「カフェ クリスティ」。「ミステリーの女王」の名が付けられたこのカフェは、現在8月29日までの期間限定で、午後5時〜午後10時の間「パブ シャーロック・ホームズ」に姿を変えて営業している。
シャーロキアン(『シャーロック・ホームズ』シリーズの熱狂的なファンのこと)ならずとも楽しめる企画とのことで、ミステリーはミステリーでも和製ミステリー好きの記者が体験してきた。
予想をはるかに超える人気
記者が入店した際、前には女性2人が順番を待っている様子だった。入り口にはホームズの部屋を再現したミニチュアが置かれており、順番が来るまで眺めていようとしたところお店の方に声を掛けられた。どうやらほかにも待っている人がいるらしく、地下のスペースで待機することになった。
地下は1階の喫茶店とは違い、レストランのような空間になっており、30名ほどの人が順番を待っていた。1時間ほどすると、なんと今回の企画を担当したという早川書房の人がやって来た。どうやら順番待ちの人にあいさつをして回っているらしい。
担当者の方によると、今回の企画は5月に実施された「BAR ロング・グッドバイ」に続く第2弾とのこと。『ロング・グッドバイ』はレイモンド・チャンドラーによるハードボイルド小説で、こちらは私立探偵フィリップ・マーロウが活躍する物語になっている。ちなみに、記者が訪れた日(8月15日)はお盆最終日ということもあって、今までで一番の混み具合だったようだ。お盆の間は、遠方からわざわざキャリーバッグを引いて来る人も多く見られたという。
待つこと約1時間半、ようやく1階の喫茶スペースに行けることになった。まずは料理を注文しよう。
いざ、ホームズの世界へ
ベイカー街気分を味わいたい記者は、1パイント生ビールとフィッシュ&チップスを注文。オリジナルのカクテルは、ぜひ自分の目と舌で体験していただきたい(持ち合わせがなかったとか、そんな初歩的なことでは断じてない)。ちなみにパイントというのは単位を表していて、1パイントで約568ミリリットルなのだそう。
イギリス料理は少しアレだという話はよく聞くが、やはりここは日本、その味に間違いはないようだ。
さて、それでは店内の様子もお伝えしよう。壁面には、シャーロック・ホームズ映画のスチール写真や役者のポートレートや、映画のポスターが多数飾られていることがお分かりいただけるだろう。これらはコレクターの方が集めたものなのだそう。
パブ シャーロック・ホームズではホームズに関するクイズも実施。テーブルに置かれている問題用紙に解答し、見事合格すると認定証がもらえる。ぜひチャレンジしてみて欲しい。
パブ シャーロック・ホームズ
開催期間:7月30日〜8月29日
営業日:平日
営業時間:午後5時〜午後10時(ラストオーダーは午後9時)
住所:千代田区神田多町2-2 第三ハヤカワビル1F
電話:カフェ クリスティ 03-3258-3800
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