米Appleが、英Burberryや米Nikeでソーシャルメディアを駆使したキャンペーンを手掛けたムーサ・タリク氏をリテール部門のディレクターに迎えた。同氏が自身のTwitterで明らかにした。
タリク氏のTwitterによると、Appleでの肩書はデジタルマーケティングディレクターで、所属はアンジェラ・アーレンツ上級副社長が率いるリテール部門だ。アーレンツ氏は元BurberryのCEO。タリク氏が自身のLinkedInで紹介するBurberryで手掛けたキャンペーンの動画は、アーレンツ氏をフィーチャーしたものになっている。
タリク氏のBurberryでの肩書は「ソーシャルメディアおよびデジタルマーケティングのグローバルディレクター」だった。同社ではファッションショーの3Dライブストリーミングや中国を含む世界のソーシャルメディアにおけるプレゼンス確立を手掛けた。
Nikeでの肩書は「デジタルブランドのソーシャルメディアおよびコミュニティー上級ディレクター」で、「Nikeの世界におけるすべてのカテゴリーにわたる顧客との関係を構築・強化している」となっている。Nikeはスポーツウェアだけでなく、リストバンド型フィットネスウェアラブル「Nike+ FuelBand」を販売している。
Appleは10月にも「iWatch」と呼ばれるウェアラブル端末を発表するとみられている。同社は昨年7月、仏ファッションブランドYves Saint Laurent(イヴ・サンローラン)の前CEO、ポール・ドヌーブ氏を“特別プロジェクト”のために採用し、今年7月にはスイスの高級時計ブランドTAG Heuer(タグ・ホイヤー)のリーテール責任者パトリック・プルニア氏を引きぬいた。タリク氏の採用もこうしたiWatchのための準備の一環とみることができる。
また、Appleには現在、「公式ブログ」も、FacebookやTwitterの公式アカウントもない(公式YouTubeアカウントはある)が、タリク氏の参加でAppleのマーケティングがソーシャルなものに変わっていくのかもしれない。
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